スズキ「アルト」が全面改良、94万円でステレオカメラと6エアバッグが標準装備安全システム

スズキは2021年12月10日、フルモデルチェンジした軽自動車「アルト」の新モデルを発表した。

» 2021年12月13日 06時00分 公開
[齊藤由希MONOist]

 スズキは2021年12月10日、フルモデルチェンジした軽自動車「アルト」の新モデルを発表した。

 税込みメーカー希望小売価格は最廉価グレードで94万3800円で、WLTCモード燃費値は25.2km/l(リットル)だ。先代モデルは、最も廉価なグレードで税込みメーカー希望小売価格が86万3500円だった。新型アルトのマイルドハイブリッドシステム搭載モデルは109万7800円から、WLTCモード燃費値は2WDで27.7km/lとなる。月間目標販売台数は6000台としている。

新型アルト[クリックで拡大] 出所:スズキ

 新型アルトは安全面を強化した。ガラスエリアを拡大して視界を広くした他、夜間の歩行者検知に対応した自動ブレーキを含む運転支援パッケージ「セーフティサポート」と6エアバッグ(運転席・助手席SRSエアバッグ、フロントシートSRSサイドエアバッグ、SRSカーテンエアバッグ)を標準装備とした。

6エアバッグが標準装備となる[クリックで拡大] 出所:スズキ

 セーフティサポートで使用する前方監視用センサーはステレオカメラだ。標準装備となる機能は、前方と後退時の自動ブレーキ、前方と後退時の誤発進抑制、車線逸脱警報、先行車発進お知らせ、ふらつき警報、ハイビームアシストだ。標識認識や駐車時の全方位モニター、ヘッドアップディスプレイはメーカーオプションとなる。

 快適装備では、スズキとしては国内初となるディスプレイオーディオを採用した。バックモニターや全方位モニターの映像表示に対応した他、ディスプレイオーディオで表示したナビゲーションアプリの交差点案内を、ヘッドアップディスプレイにも表示することができる。ディスプレイオーディオとスマートフォンの連携は、Appleの「CarPlay」やGoogleの「Android Auto」に対応した。ヘッドアップディスプレイはフルカラー表示のコンバイナー方式だ。

ディスプレイオーディオを選択できる[クリックで拡大] 出所:スズキ

 環境性能に関しては、アルトとしては初めてマイルドハイブリッドシステムを採用した。ISG(モーター機能付き発電機)によって、減速時の回生エネルギーで鉛バッテリーとリチウムイオンバッテリーを充電し、その電力で加速時にモーターでエンジンをアシストする。マイルドハイブリッドシステムを搭載しないモデルは、回生エネルギーで鉛バッテリーとリチウムイオンバッテリーを充電し、電力を電装品に供給する「エネチャージ」を採用する。

 室内空間を広げるため、全高を50mm、室内高を45mm、室内幅を25mm拡大。広いヘッドクリアランスや、ゆとりのあるショルダールームとした。フロントドアは開口部の高さを20mm拡大して乗降性を向上させている。エクステリアは、親しみやすさを演出するため丸みを帯びたフォルムの中に楕円形のモチーフを取り入れた。安心感を与える立体的な断面にこだわった造形とした。

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