明光電子は、IoT-Engineを用いることで、工事することなく消費電力の遠隔監視を可能にするシステムを提案した。
電力ケーブルにクランプするタイプの電流センサーとアナログ機能を搭載するマイコン「RL78/11E」のボードの組み合わせで電流を計測し、IoT-Engineによって通信を行うという構成だ。
また、IoT-Engineと直接の関係はないものの、明光電子の展示ブースではマゼランシステムズジャパンが開発した準天頂衛星「みちびき」によるcm級測位補強サービス用のアンテナと測位モジュールも展示された。
現時点で、アンテナのサイズが直径180mm、測位モジュールのサイズが43×59mm、最大消費電力が5Wとなっている。これらの小型化開発を鋭意進めているところで、アンテナは名刺の約半分のサイズとなる40×40mm、測位モジュールはサイズ30×40mm以下、最大消費電力1W以下が目標となっている。
TRONプロジェクトの関連では、パーソナルメディアが発表したリアルタイムOSの最新版「PMC T-Kernel 3.0」が注目を集めた。
現時点でTRONプロジェクトが標準化を担うT-Kernelの最新バージョンは「T-Kernel 2.0」である。パーソナルメディアは、これまでこのT-Kernel 2.0に準拠した「PMC T-Kernel 2.0」を展開してきた。
しかし、PMC T-Kernel 2.0のユーザーからは、マルチコア対応など近年の組み込み機器開発で用いられるような機能の追加が求められていた。そこで、T-Kernelをコンパクト化したμT-Kernelの最新版である「μT-Kernel 3.0」と、IEEEが(米国電気電子学会)が小規模組み込みシステム向けリアルタイムOSの国際標準として「μT-Kernel 2.0」をベースに標準化した「IEEE 2050-2018」、これら両方の仕様に準拠したマルチコア対応リアルタイムOSとして開発されたのがPMC T-Kernel 3.0になる。
展示では、2022年3月発売予定の評価ボードにPMC T-Kernel 3.0を組み込んでWebサーバとして動作させるデモンストレーションを披露した。
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