HDMI出力に特化した、低価格の工作機械内部確認用カメラFAニュース

キャプテンインダストリーズは、工作機械内部の確認用カメラシステム「ロトクリア・カメラ・ベーシックキット」の販売を開始した。カメラを一眼のみとし、HDMI出力のみに特化した仕様にすることで価格を抑えている。

» 2021年10月29日 07時00分 公開
[MONOist]

 キャプテンインダストリーズは2021年10月12日、工作機械内部の確認用カメラシステム「ロトクリア・カメラ・ベーシックキット」の販売を開始した。価格は42万200円(税込)で、初年度50システムの販売を目指す。

キャプション 工作機械内部の確認用カメラ「ロトクリア・カメラ・ベーシックキット」 出所:キャプテンインダストリーズ

 ロトクリア・カメラ・シリーズは、動作中の工作機械内部を複数のカメラで撮影し、遠隔地からでもリアルタイムに確認できる機械内部監視システム。クーラントや切削粉が飛散する中で稼働する工具や加工物の状態を、クリアな映像で見られる。

 スタンダード品「ロトクリア・カメラC2」では、離れた場所からでもスマートフォンやタブレットでモニタリングや操作ができる。一方、ベーシックキットは、カメラを一眼のみにし、確認できる端末を1対1ディスプレイへのHDMI(高精細度マルチメディアインタフェース)出力のみに特化した仕様にすることで、価格を抑えている。

 価格を抑えた廉価版でありながら、見たい部分を拡大できるスワイプズーム機能、映像の天地を検出して通常姿勢を映す姿勢位置検出センサー、過去に保存した静止画や動画を閲覧できるギャラリーといったC2の基本機能は備える。

キャプション スワイプズーム機能を搭載[クリックで拡大] 出所:キャプテンインダストリーズ

 ロトクリア・カメラ・ベーシックキットは、ロータリーウインドウとLED照明で常にクリアな視界を確保する特許技術を搭載し、4KフルHD60フレームレートの解像度で動画を記録する。キットの内容は、カメラ本体、HDMIボックス、カメラケーブル、電源ケーブル、電源用PCBコネクター、エアチューブ、O(オー)リングとなっている。

 機械内部の監視システムは、コストがネックとなって、導入をためらう企業もあった。同社は、機能を絞り価格を抑えた同キットにより、工作機械や自動車の部品メーカーなどのものづくり企業に対し販売網を拡大していく。

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