製造現場で活躍広がる「画像×AI」、どういう場で生きるのかスマートファクトリー(1/2 ページ)

グルーヴノーツは、「製造×画像AI」をテーマに2020年4月14日、オンラインセミナーを開催。グルーヴノーツ アカウントエグゼクティブ 岩野敦氏が製造業向けのインフラ設備・機械の保全・安全管理業務における画像AIの活用事例などを紹介した。

» 2020年05月18日 11時00分 公開
[長町基MONOist]

 グルーヴノーツは、「製造×画像AI」をテーマに2020年4月14日、オンラインセミナーを開催。グルーヴノーツ アカウントエグゼクティブ 岩野敦氏が製造業向けのインフラ設備・機械の保全・安全管理業務における画像AI(人工知能)の活用事例などを紹介した。

AIと量子コンピューティング技術を活用した「マゼランブロックス」

 グルーヴノーツは福岡市に本社を置くソフトウェア会社で、社員数は約50人。AIや量子コンピュータを利用した組み合わせ最適化ソリューションなどを提供している。それを実現するツールの1つが「MAGELLAN BLOCKS(マゼランブロックス)」である。

 「マゼランブロックス」は、AIと量子コンピュータ技術を搭載したクラウドプラットフォームで、同ツールを用いた「最適化」「予測」「データ分析」の3つの領域で事業展開を行っている。「例えば、製造業で製品の需要予測ができれば、適切な生産計画が分かる。それを実現する工場の生産ラインや従業員のシフトなどをどうすればよいかを、組み合わせ最適化することで、顧客のビジネスを支援していくことを考えている」(岩野氏)。

 同社では現在、製造業から画像AIに関する引き合いが拡大しているという。背景には日本の生産人口減に関する人手不足、高齢化に伴うベテラン技能者のリタイアにより技能伝承の課題がある。「ベテランの技能を補いつつ、少ない人手で事業を維持・拡大するための道具として画像AIが必要とされている」と岩野氏は語る。

 「マゼランブロックス」の画像AIには主に以下のような活用モデルがある。

  • 画像分類モデル:ユースケースとして検品工程における不良品の分類
  • 物体認識/検出モデル:1つの画像にさまざまな被写体がありそこから特定のもの検出する。混在物の検出、特定部の検出・数量アカウントなどのユースケースがある
  • マルチモーダル数値回帰モデル/マルチモーダル数値分離モデル:センサー値などの数値と画像を組み合わせる。設備の異常検知、将来の数値予測などに可能になる
  • 画像に関する顔識別ソリューション:工場内立ち入り、IDチェック

 製造業における画像AIの適用範囲は、製造業のバリューチェーンの中で多様な課題に対応してきた。

 例えば、調達の部分では需要予測により発注数を適正化し、在庫ロスや欠品ロスの低減を図ることができる。製造段階では、検査品質、生産性向上に加えて工場の人員シフト、作業手順の組み合わせ最適化に貢献する。流通面では荷積み量の最適化、配送要員のシフト最適化、配送先や配送ルートの最適化を図る。

 アフターサービスの面では完成品の異常検知、サービスエンジニアの最適化などを行う。このほか、バリューチェーンの中の支援業務として、生産設備の異常検知とメンテナンス・技能伝承に用いることが可能だ。安全管理面では工場での禁止行為のアラート、一人作業での予測できない事態のアラートなどに利用できる。

photo 製造業における画像AI適用範囲(クリックで拡大)出典:グルーヴノーツ
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