BlackBerry、Google、クアルコムが自動車コックピット、開発効率化とアップデートを容易に車載情報機器

BlackBerryは2021年10月20日、Google(グーグル)やクアルコムと自動車の次世代コックピットで提携すると発表し、QNXハイパーバイザー/VIRTIOベースのレファレンスデザインを公開した。自動車メーカーやサプライヤーにおけるコックピットの開発期間を短縮する。

» 2021年10月21日 14時30分 公開
[齊藤由希MONOist]

 BlackBerryは2021年10月20日、Google(グーグル)やクアルコムと自動車の次世代コックピットで提携すると発表し、QNXハイパーバイザー/VIRTIOベースのレファレンスデザインを公開した。自動車メーカーやサプライヤーにおけるコックピットの開発期間を短縮する。

 今回、QNXハイパーバイザーベースのレファレンスデザインに、Android Automotive OS搭載のインフォテインメントシステムと、QNXハイパーバイザーで仮想化され第3世代のSnapdragon Automotive Cockpit Platformで動作するデジタル計器クラスタが導入された。安全認証の取得やAndroid Automotive OSのフル活用で必要になる無干渉(FFI:Freedom from Interference)機能も利用できる。

 VIRTIOは、Android Automotive OSとハイパーバイザーのインタフェースを定義したオープンスタンダードだ。VIRTIOのインタフェースは標準化されているが、実装環境については定義されていない。BlackBerryは、レファレンスデザインを拡張し、インフォテインメント領域にあるAndroid Automotive OSのアプリケーションとデジタル計器クラスタの間でグラフィックスの動的な共有が可能となった。共有Vulkanドローストリームをサポートできる他、システム全体のオーディオ管理を通じ、車内のあらゆるサウンドを総合的に管理できるという。また、Android Automotive OSの新規バージョンがリリースされた際には、市場に出たシステムを簡単にアップグレードすることができる。

 自動車のコックピットは、デジタル計器クラスタ、インフォテインメントシステム、ヘッドアップディスプレイ(HUD)など車内の個々の機能を一元管理することが求められる。安全要求レベルが異なる機能を1つのSoC(System on Chip)で動作させ、車内の機能の連携が強化される。これにより、統一感のあるユーザー体験をドライバーに提供するとともに、システムのコスト削減が図れる。

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