理経は、TECHSOFTが開発した「3D Caliper」の販売開始を発表した。PTCの3D CAD「Creo Parametric」上で動作するアドオンソフトで、厚みやクリアランスの確認など、設計段階において手間や工数のかかる検証作業を支援し、高精度な検証を自動で実行できる。
理経は2021年9月21日、オーストリアのTECHSOFT Datenverarbeitungが開発した「3D Caliper」の販売開始を発表した。
3D Caliperは、PTCの3D CADソフト「Creo Parametric」上で動作するアドオンソフトウェアで、厚みやクリアランスの確認など、設計段階において手間や工数のかかる検証作業を支援し、高精度な検証を自動で実行できる。
3D Caliperが提供する主な機能は、「厚み検証」「クリアランス検証」「部品形状比較」の3つである。
厚み検証機能を利用することで、一般的な3D CADソフトでは難しかった全方向への部品の厚みチェックが可能となる。3D CADソフトを用いて手動で断面を作成する必要がなく、部品の薄肉部位(または厚肉部位)を自動検出して、製造開始前に問題のある領域を特定できる。
クリアランス検証機能では、部品を組み合わせて1つの製品にした際、隣り合う部品同士が干渉しないかどうかを測定するための機能を提供する。全ての部品に対して、全方向(縦、横、斜め)で距離が保てているかを3次元的に確認できるため、「2つの部品間で一番近い部分だけが検出され、2箇所目以降は気づかない」といった問題を解消できる。また、隣り合う部品間の距離を、数値で確認することも可能である。
部品形状比較機能とは、2つの部品間で形状の異なる場所を検知し、数値化する機能である。例えば、試作時と量産前といったように、設計の進み具合による形状の変化を確認したり、設計データと3D測定データ(STL)とを比較して形状検討に役立てたりすることができる。
アドオンソフトウェアである3D Caliperは、Creo Parametricに完全統合され、特別なトレーニングの必要はなく、すぐに利用できるという。
さらに、検査結果のレポート出力機能を有しているため、3D CADソフトを導入していない関係者などに対しても、検査結果を共有することが可能。複数のモデルを検査したい場合には、バッチ機能によって一斉検査が行え、結果も後から簡単に確認できる。
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