パナソニックがベトナムに換気扇新工場を稼働、2025年度に約300万台の生産目指す:工場ニュース
パナソニック エコシステムズとパナソニック ライフソリューションズベトナムは2021年9月27日、ベトナムのビンズオン省に新工場を建設し、同年10月13日から天井扇と換気扇の生産および出荷を開始する。
パナソニック エコシステムズとパナソニック ライフソリューションズベトナムは2021年9月27日、ベトナムのビンズオン省に新工場を建設し、同年10月13日から天井扇と換気扇の生産および出荷を開始する。
換気など空気質に対する関心が世界中で高まり、換気扇など室内空気質関連機器の需要が増加している。この中でパナソニックでは旺盛な換気のグローバルニーズに応えるため2019年10月から新工場建設を進めてきた。
今回稼働した新工場は、ホーチミン市中心部より北方に位置し、敷地面積4万9995m2で、延べ床面積2万4066m2の2階建て。投資額は約50億円となる。
生産は、ベトナム市場向けの天井扇から開始し、2022年度(2023年3月期)には換気扇へと拡大する。東南アジアにおける室内空気質関連機器の主力生産拠点として展開することで、同地域における2025年度の生産台数は、2020年度の約1.5倍へと拡大する。また、2023年度には、各国の生活様式とニーズに合った商品開発を行う室内空気質ソリューションの研究開発部門(R&D)を設置し、開製販一体型の工場を目指す。
工場の外観(左)と主力生産製品(右)[クリックで拡大] 出所:パナソニック
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