ミスミグループ本社は、設計データのみで機械部品が調達できるオンデマンドサービス「meviy」について、FA切削プレートの「ピン角へのR提案機能」を追加した。自動見積もりが可能になり、サービス利用時の操作性と利便性を大幅に向上する。
ミスミグループ本社は2021年8月13日、設計データのみで機械部品が調達できるオンデマンドサービス「meviy(メヴィー)」について、FA切削プレートの形状変更を提案する機能を追加した。
meviyは、オンラインで機械部品を調達できるサービス。AI(人工知能)が、アップロードされた部品の3D CADデータから、加工の可否や価格、納期を自動で判定する。
meviy FA切削プレートでは、先端に付いた刃先を回転させて材料を削り出すエンドミルを使用している。丸みのない角(ピン角)はエンドミルの刃が当たらないため削ることができず、部品データに直角などの「丸みのない180度未満の角部」が含まれる場合は、AIによる自動見積もりでは加工不可と判断されていた。
しかし、部品の実用上、角にRがあっても良い場合も多いため、「ピン角へのR提案機能」を搭載。角にRを付けることへの許容確認ボタンが画面上に表示され、同意するとそのまま注文できる。
部品にピン角が含まれることは、自動見積もりができない理由として最も多かったが、R提案機能を搭載したことで、設計データを修正して再アップロードする手間がなくなり、サービス利用時の操作性と利便性を大幅に向上する。
また併せて、同日からFA切削プレートの表面処理を2種追加した。耐摩耗性が高い「硬質クロムメッキ」と、黒色で耐食性に優れる「三価クロメート黒」に対応する。
硬質クロムメッキは、自動車部品の搬送設備など大きな力が掛かる装置部品や、摩耗しやすい部品に多用されている。なお、今回リリースする硬質クロムメッキは、精度と納期の観点からフラッシュメッキ(膜厚5μm未満)を採用している。
三価クロメート黒は、四三酸化鉄皮膜よりも高い耐食性が求められる部品や、装置の外観、建築部品に用いられる。
2種ともに、対応材質はSS400、S50C(相当)、S50C(調質材)で、通常納期は縦横300mm以下は8日目、縦横300mm超は10日目に出荷する。S50C調質材はどのサイズでも11日目の出荷となる。短納期サービスでは、縦横300mm以下が4日目に、縦横300mm超は6日目に出荷。S50C調質材のみサイズを問わず9日目の出荷となる。
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