最大100%再利用可能な材料を使用した、3Dプリントサービスを開始 : 3Dプリンタニュース
マテリアライズは、最大100%再利用できる材料を使用した3Dプリントサービス「Bluesint PA 12」を開始した。これまで廃棄物となっていた粉末を新しい部品造形に再利用できるほか、二酸化酸素の排出量も削減する。
マテリアライズは2021年6月28日、最大100%再利用できる材料を使用した3Dプリントサービス「Bluesint PA 12 」を開始した。
Bluesint PA 12サービスは、最大100%再利用された粉末材料で3Dプリントできる。粉末の使用量を大幅に削減し、3Dプリントにおいて、より持続可能な選択肢を提供する。同サービスは、2020年から一部の顧客を対象にβプログラムが提供されており、今回、広く提供することを決定した。
「Bluesint PA 12」を使用した造形サンプル(1)(クリックで拡大) 出典:マテリアライズ
3Dプリントで2番目に多く使用されているSLS(粉末焼結)技術では、粉末の最大70%がダウンサイクルされ、廃棄物となる。同サービスでは、廃棄物となった粉末を新しい部品造形用に再利用する。
また、3Dプリントの廃棄物だけでなく、CO2 排出量も削減する。同社によると、標準的なPA 12の粉末1kgを製造する際、7kg以上のCO2 が発生するが、新規材料の製造を減らすことで製造時のCO2 排出量を約30%削減できるという。SLSで造形する部品材料の半分をPA 12からBluesint PA 12に変更すると、CO2 排出量を年間2800t以上削減できる。
3Dプリントで製造したプロトタイプ品の多くは、製品開発プロセスでの検証段階の短期間にしか使用されないため、検証ではより持続可能な部品材料の使用が求められる。Bluesint PA 12では最終製品と同等の機能的、機械的特性を備えるプロトタイプを持続的に開発できる。
「Bluesint PA 12」を使用した造形サンプル(2)(クリックで拡大) 出典:マテリアライズ
「Bluesint PA 12」を使用した造形サンプル(3)(クリックで拡大) 出典:マテリアライズ
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