ニプロは、ファイザー製の新型コロナワクチン1瓶と同量の薬液から7回採液できる「ニプロVAシリンジ」を発売した。シリンジの外筒に針が植え込まれており、シリンジ先端のデットスペースが従来型の15分の1程度に抑えられている。
ニプロは2021年5月31日、新型コロナワクチンを効率的に接種できる「ニプロVAシリンジ(25mm25Gタイプ)」を発売した。
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シリンジの外筒に針が植え込まれた構造で、薬液が残りやすいシリンジ先端のデットスペースが従来型シリンジの15分の1程度に抑えられている。同社が検証したところ、ファイザー製の新型コロナワクチン1瓶と同量の薬液から7回採液できた。
また、新型コロナワクチンの接種は筋肉注射を前提としているため、筋肉に確実に届くように針長は25mmとした。さらに、薬液の吸引や注入の操作性を高めるために、外径は同社従来品より大きな25G(0.5mm)を採用している。
同製品は、秋田県大館市の国内工場に加え、タイ工場での生産も予定している。2021年秋には製造ラインを新設し、年間製造数量5000万本を目指す。
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