LIXILは、住宅設備機器・建材や家電などとの連携によりスマートホームを実現するIoTホームLink「Life Assist 2」を発表。中核ハードウェアとなるホームデバイスを購入すれば月額使用料なしで利用できるなど導入のハードルを下げるとともに、スマートフォンアプリの使い勝手を大幅に向上している。
LIXILは2021年6月9日、東京都内で会見を開き、住宅設備機器・建材や家電などとの連携によりスマートホームを実現するIoT(モノのインターネット)ホームLink「Life Assist 2」を発表した。2018年4月発売の「Life Assist」に対するユーザーからの評価を基に開発した2代目モデルであり、中核ハードウェアとなるホームデバイスを購入すれば月額使用料なしで利用できるなど導入のハードルを下げるとともに、スマートフォンアプリの使い勝手を大幅に向上している。2021年7月1日に発売予定で、Life Assist 2のホームデバイスの参考価格(税込み)は5万5000円。発売後3年間で約1万台の販売を見込んでいる。
Life Assist 2は、専用のホームデバイスを家庭内のWi-Fiルーターに接続するだけで、Wi-FiやECHONET Liteなどに対応する住宅設備機器・建材や家電を制御できるスマートホームサービスである。LIXIL HOUSING TECHNOLOGY JAPAN デバイス事業部 デバイス商品開発部 第三開発室 室長の倉林慶太氏は「“スマートホームを、もっと身近に”というコンセプトで、初代モデルのLife Assistからリニューアルした。毎月の使用料が不要になり、設定もルーターに接続してからペアリングするだけで済む。スマートフォンアプリも、より直感的に使えるよう全面的な改良を図った」と強調する。
LIXILは、2011〜2016年に東京大学生産技術研究所と共同で実証実験を行った「COMMAハウス」や、2013年から現在も運用している研究施設「U2-Home」などで、スマートホームにおけるIoTの可能性を追求してきた。その成果として、2017年4月に報道発表した「住まいのIoTリンクシステム」を基に2018年4月に発売したのがLife Assistである。
これまでで約5000件の販売実績のあるLife Assistだが、最終的なエンドユーザーや、エンドユーザーに住まいを提案する施工業者などのプロユーザーから、さまざまな評価が得られたという。「多くの高評価を得ることができた一方で、エンドユーザーからの月額利用料の1980円は高い、アプリが使いづらいという声、月額課金があるとエンドユーザーに提案しづらいというプロユーザーの意見が課題として浮かび上がってきた。これらを解決し、より使いやすくバージョンアップしたのがLife Assist 2だ」(倉林氏)という。
また、Life Assistの発売時と異なる環境として、コロナ禍による生活様式の変化もある。外出自粛、感染症対策、在宅時間の増加などによってスマートホームに対する潜在ニーズが顕在化している。LIXILとして、“スマートホームを、もっと身近に”するLife Assist 2によって、この顕在化したニーズを取り込み、スマートホーム市場の開拓を進めていきたい考えだ。
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