脳の健康状態を可視化する脳ドックプログラムを発売:医療機器ニュース
フィリップス・ジャパンとCogSmartは事業提携し、脳ドック用プログラム「BrainSuite」の共同販売を開始した。脳の状態を可視化することで、早期段階からの認知症リスクの低減を目指す。
フィリップス・ジャパンは2021年4月13日、東北大学発のスタートアップ企業CogSmartと事業提携し、脳ドック用プログラム「BrainSuite(ブレーン スイート)」の共同販売を開始した。早期段階からの認知症リスクの低減を目指す。
BrainSuiteは、東北大学加齢医学研究所が開発した、AI(人工知能)による脳MR(複合現実)画像解析プログラム「Hippodeep(ヒポディープ)」を搭載。海馬の体積や微細な萎縮程度を高精度で測定する。
米国食品医薬品局(FDA)承認の認知機能テスト「Cantab(キャンタブ)」などを組み合わせることで、現在の認知機能や脳の健康状態、将来の認知症リスクを可視化する。これにより、個々に適した脳の健康維持や改善方法、認知症予防のためのアドバイスを自動で提供する。対象年齢層は、30代から70代以上までと幅広くカバーしている。
高齢化社会が進む中、日本における認知症有病率は上昇し続けており、社会的な問題となっている。従来の脳ドックにおける頭部MRI検診の主な目的は、脳血管性疾患の早期発見であり、脳の状態は年齢相応か、認知機能の低下リスクがあるのかについては可視化できていなかった。
- 光を照射して神経細胞を刺激、サルの手を動かす
自然科学研究機構 生理学研究所は、サルの大脳皮質運動野に光遺伝学を適用し、サルの手を動かすことに成功した。電気刺激に替わる、光による脳深部刺激療法などヒトの病気治療への応用につながる成果だ。
- 尿1mlから99%の正確度で脳腫瘍を判定する手法を開発
名古屋大学は、尿に含まれるマイクロRNAの分析により、99%の正確度で脳腫瘍を診断できることを明らかにした。尿中のマイクロRNAから、種類や悪性度を問わず脳腫瘍の診断ができる。
- アルコール摂取量が増大する脳内メカニズムを解明
東北大学は、ショウジョウバエモデルにおいて、アルコールを反復摂取すると報酬伝達物質であるドーパミン受容体の量が増えること、またドーパミン受容体の増大がさらなるアルコール摂取を促進することを発見した。
- 思い出した音を脳波から復元する技術を開発
東京工業大学は、頭皮で記録された脳波信号から、音声を直接再構築する手法を開発した。聞いた音声を想起した時に記録されたEEGを利用し、畳み込みニューラルネットワーク(CNN)によって音源のパラメーターを推定した。
- 楽器の練習で認知機能が向上し、脳活動に変化があることが明らかに
京都大学は、高齢者が新たに楽器の練習に取り組むことで、認知機能が向上し、脳活動に変化が見られることを確認した。健康な高齢者が4カ月間鍵盤ハーモニカのレッスンを受けたところ、言語記憶が向上していることが示唆された。
- 不快な刺激から逃げるための脳神経回路を発見
東京大学は、ショウジョウバエの幼虫が不快な刺激を受けた際に、その場から後退して逃げる脳神経回路を発見した。異なる受容器で感知した不快な感覚情報を脳内で統合し、後退運動へ変換する仕組みを神経回路レベルで解明した。
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