メルク(Merck)は、液晶ベースのビームステアリング式スマートアンテナ用ソリューション「licriOn」の商用提供を開始した。同ソリューションを用いることで、物理的にアンテナを調整することなく、電子的に求める方向へビームを向けられる。
メルク(Merck)は2021年3月29日(現地時間)、液晶ベースのビームステアリング(電子追尾)式スマートアンテナ用ソリューション「licriOn」の商用提供を開始したと発表した。
薄い液晶の層を有するアレイアンテナ要素を組み合わせることで、物理的にアンテナを調整することなく、電子的に求める方向へビームを向けられる。液晶が分子レベルで切り替わるため、パワフルで、精度とエネルギー効率の高いビームステアリングが可能となった。
licriOnを用いたスマートアンテナは、小型化や低消費電力化が可能で、従来のソリューションと比較して製造コストも低減できる。また、機械的なアンテナに比べ、維持管理や修繕、交換の頻度を減らせる。船舶や航空機などに搭載し、シームレスな接続に対応する。
同社は、licriOnを基盤としたアンテナにより、高速インターネット接続が未提供もしくは利用できない地域などで、静止衛星や移動衛星と低コストかつ容易に接続可能になるとしている。
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