次に、サーフェスを使ったソリッドモデルの曲面加工をやってみる。まず、図33のようなブロック状の形状を用意する。
図33のブロックに、曲面を重ねて作成する(図34)。
この状態では重なった曲面がよく分からないので、ブロックの「Pad」を非表示にしてみる(図35)。以降、ブロックの上面を、この曲面のような形で切り出してみる。
他のCADだとブーリアン演算(ブール演算)でこの作業をやることがあるが、FreeCADのブーリアン演算ではそれがうまく行えないので、Partの「シェイプ分割」を使う(図36)。
フィーチャツリーの中から「Pad」「Surface」の順番で選び、シェイプ分割する。選択する順番を間違うと失敗するので、ご注意を! シェイプ分割後は図37のようになり、「Exploded Slice」がツリーに出現する。また、はみ出していたサーフェスがなくなっていることが分かる。
Exploded Sliceを展開すると「Slice.0」と「Slice.1」が表示される。Slice.1がブロックの上側のようだ。サーフェスを境界に、ブロックが2つに切り出されている(図38)。
さらにSlice.1を削除してみると、図39のように、長方形のブロックが波打つサーフェスの形で切り出された。
サーフェスモデリングは、粘土をこねくり回すようなモデリングがしづらい。あらかじめ作りたい形状を頭の中に入れて作図する必要がある。無計画に始めてしまうと、今回紹介した筆者のモデルのように、面白くも何ともない3Dモデルができるだけだ……。FreeCADで曲面を使ったサーフェスモデリングをする場合は、あらかじめ手描きでおおよその形状を考えておくべきだろう。
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