新型「ローグ」のEPSに採用されたAUTOSAR準拠のソフトウェア基盤:組み込み採用事例
APTJのAUTOSAR準拠ソフトウェアプラットフォーム「Julinar」が、ジェイテクトが開発するEPSに採用された。同EPSは、日産自動車の北米向けSUV「ローグ」の新モデルに搭載されている。
APTJは2020年11月25日、同社のソフトウェアプラットフォーム「Julinar」が、ジェイテクトが開発するEPS(電動パワーステアリング)に採用されたと発表した。
APTJが開発、販売するJulinarは、AUTOSARに準拠し、負荷を最小限に抑えながらソフトウェア間の緻密な同期、連携が可能だ。また、処理性能と保守性のバランスが取れた高性能リアルタイムOSを備える。
ジェイテクトの機能安全の知見と、APTJのソフトウェアプラットフォームの知見を生かして製品化したEPSは、高い安全要求に対応可能で、他のモジュールとスムーズに結合できる。また、処理時間の短縮など実装面での課題も解決する。同EPSは、日産自動車が同年10月に販売開始した北米向けSUV「ローグ」の新モデルに搭載されている。
日産自動車の新型「ローグ」 出典:APTJ
APTJは今後も、国内外の自動車メーカーや自動車部品メーカーなどに向けて、安全性、信頼性の高いソフトウェアプラットフォームを提供する。
- AUTOSARの最新リリース「R19-11」とは(前編)
車載ソフトウェアを扱う上で既に必要不可欠なものとなっているAUTOSAR。このAUTOSARを「使いこなす」にはどうすればいいのだろうか。連載の第14回では、2019年12月に一般公開されたAUTOSARの最新リリース「R19-11」について紹介する。
- 自動車の“安全”を考える、ISO 26262の先にある「SaFAD」にどう対応すべきか
車載ソフトウェアを扱う上で既に必要不可欠なものとなっているAUTOSAR。このAUTOSARを「使いこなす」にはどうすればいいのだろうか。連載第16回では、AUTOSARと関わりの深い“安全”に関する動向を取り上げる。ISO 26262の先にあるものについて、自動車関連企業11社が発表した「SaFAD paper」を基に解説しよう。
- AUTOSARを「使いこなす」ということを考えてみる(前編)
車載ソフトウェアを扱う上で既に必要不可欠なものとなっているAUTOSAR。このAUTOSARを「使いこなす」にはどうすればいいのだろうか。技術面の解決に取り組むだけではなく、AUTOSARを扱う際に陥りがちな思考から解き放たれることで、AUTOSARともっとうまく付き合っていくことができるかもしれない。
- AUTOSARを「使いこなす」ということを考えてみる(後編)
車載ソフトウェアを扱う上で既に必要不可欠なものとなっているAUTOSAR。このAUTOSARを「使いこなす」にはどうすればいいのだろうか。第3回では、「AUTOSARに対する期待は何か?」という問いへの答えを考えてみよう。
- 国産AUTOSARは羽ばたけるか「国内3陣営が頑張らないと海外勢に寡占される」
車載ソフトウェア標準であるAUTOSAR CP(Classic Platform)に準拠するソフトウェアプラットフォーム(SPF)を手掛けるAPTJは、「Embedded Technology 2018/IoT Technology 2018(ET2018)」の開催に合わせて同会場内で会見を開き、2018年10月1日に正式販売を開始した同社のAUTOSAR CP準拠のSPF「Julinar SPF」について説明した。
- CASEで変貌する車載組み込みシステム、APTJとウインドリバーが協業で対応
APTJとウインドリバーは、「ET&IoT Technology 2019(ET2019)」の会場内で会見を開き、車載ソフトウェアの標準規格であるAUTOSARと仮想化技術を活用した車載ソフトウェアプラットフォームの開発と販売に向けた業務提携について発表した。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.