同社は、マニュファクチャリング(製造)領域、インフラストラクチャ(都市/インフラ)領域、そして、ライフサイエンス(医療/健康)領域に関する強化に取り組んできたが、サスティナブルな世界の実現において、それら3つの領域の「相互のつながり」は欠かせないものだという。
この点について、シャーレス氏は「過去100年を振り返ってみると、これら領域のエコシステムは安定したものだったといえるが、今、状況は大きく変わろうとしている。ライフサイエンス領域では、製造に大きな変化が起こり、マニュファクチャリング領域ではバイオ医療品の新規開発に新たなプロセスが取り入れられ、インフラストラクチャ領域では、質の高い食品を質の高い環境で供給できるようになる。今後、これら領域の相互のつながりは無視できないものになっていく。こうした社会全体の変革のことを、ダッソー・システムズでは『インダストリー・ルネサンス』と呼んでおり、これら3つの領域に新たなバランスを築くために投資を行い、サスティナブルな社会の実現に向けた取り組みにおいて顧客価値を提供していく」との考えを示す。
講演では、こうしたビジョンに基づく各領域の新たな取り組み事例として、月額固定料金で電気自動車(EV)を利用できるモビリティサービスを手掛けるCanooと、ダッソー・システムズとともに香港の街をデジタル化するプロジェクトに取り組むArupを紹介。さらに、同社のライフサイエンス領域におけるヘルスケアエクスペリエンスの可能性を示すビデオも上映された。
最後に、シャーレス氏は「3DEXPERIENCEプラットフォームは、過去を理解して未来に導くコンパスであり、企業の経営を支援するオペレーションシステムでもある。そして、このプラットフォームは新しいビジネスモデルの開発・構築にも貢献する。ダッソー・システムズが提供する、あらゆる業界に共通する価値とは、全ての活動の中心に“人”が置かれていることだ。エクスペリエンスは、プレイボタンを押すことから始まる」と語り、講演を締めくくった。
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