パナソニックCNS社が顧客接点強化のハブ拠点をバーチャル化、コロナ対応で製造マネジメントニュース

パナソニック コネクティッドソリューションズ(CNS)社は、2019年1月にCNS社の本社(東京都中央区)内にオープンした顧客接点強化のハブ拠点である「カスタマーエクスペリエンスセンター(略称:CXC)」のバーチャル版を開設した。

» 2020年09月10日 06時30分 公開
[朴尚洙MONOist]

 パナソニック コネクティッドソリューションズ(CNS)社は2020年9月9日、2019年1月にCNS社の本社(東京都中央区)内にオープンした顧客接点強化のハブ拠点「カスタマーエクスペリエンスセンター(略称:CXC)」のバーチャル版を開設したと発表した。

 「現場プロセスイノベーション」をビジネスモデルに掲げるCNS社は、IT、物流、働き方改革など、さまざまな課題を持つ顧客に対して、業界のスペシャリストの知見を通じて共創するソリューション提案を行っている。大阪から東京に本社を移転したCNS社にとって、本社内に開設したCXCは現場プロセスイノベーションのためのハブ拠点に位置付けられており、開設から平均で1カ月当たり約70社の企業が訪問していたという。

 しかし、2020年2月以降に国内で新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が感染拡大する中、CXCは一時期閉館を余儀なくされた。そして、緊急事態宣言解除後にCXCの活動を再開したものの、平均来場社数がCOVID-19感染拡大前の約40%まで下がるなど対面での営業活動が難しい状況は続いている。

 CNS社としては、Web会議でのプレゼンやディスカッションを通じたリモートの営業活動を推進しているが、現場プロセスイノベーションの提案では、実際に現場で動くソリューションのスピードや反応、体感などを見たり体験したりすることが顧客の判断基準の大きなウェイトを占めることも少なくないのが実情だ。Web会議などで、顧客の顔が見えない場合には、反応が分かりづらかったり、当初のアジェンダ以外のことが話せずに顧客の興味や関心を引き出せなかったりなどの課題があった。

 今回開設する「バーチャルカスタマーエクスペリエンスセンター(バーチャルCXC)」は、実際にリアルでCXCを見学するのと同様に、3D空間を進みながら、顧客の目にとまったソリューションの前で立ち止まって担当営業から説明を受けられ、ソリューションの実際の動作を何度でも確認することが可能だ。特に顧客からのニーズが強い、顔認証ソリューションの認証精度やスピードなどをデモ動画で体験できるという。また、バーチャルCXCの見学終了後には、リアルでのCXC見学と同様に、Web会議でプレゼンやディスカッションにもつなげられる。なお、バーチャルCXCを見学するには、担当営業への問い合わせが必要だ。

パナソニック CNS社の「バーチャルカスタマーエクスペリエンスセンター」の利用イメージ パナソニック CNS社の「バーチャルカスタマーエクスペリエンスセンター」の利用イメージ 出典:パナソニック

 CNS社としては、バーチャルCXCの開設により、オフラインで構築していた顧客との接点を、COVID-19の感染拡大前と同程度に維持し、利便性を改善できるとみている。

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