カシオ計算機は2020年8月31日、国内の生産拠点である山形カシオで関数電卓「ClassWiz(クラスウィズ)」を自動で組み立てる生産ラインを同年9月上旬から稼働すると発表。電卓本体の組み立て工程の自動化率だけでなく、基板の組み立てや梱包作業などの領域でも自動化を実現した。
カシオ計算機は2020年8月31日、国内の生産拠点である山形カシオ(山形県東根市)で関数電卓「ClassWiz(クラスウィズ)」を自動で組み立てる生産ラインを同年9月上旬から稼働すると発表した。電卓本体の組み立て工程の自動化率を高めるとともに、基板の組み立てや梱包作業などについても自動化を実現したという。
カシオ計算機は現在、タイや中国などの海外自社工場で関数電卓を生産している。特にタイ工場では2017年8月ごろから山形カシオが主導して、「H28(ハコニワ)ライン」と呼ばれる自動化ラインを組立工程に導入するなどといった取り組みを進めてきた。特に従来、手作業で行っていた組み立て工程をロボットに代替することで、作業工数当たり50%の自動化率を達成した。
今回、山形カシオに新設した自動組立ラインは、より効率的な生産体制を構築するために、さらなる自動化技術を追求した。
組み立て工程の自動化率を向上させるとともに、その前工程となる基板の組み立てや後工程の梱包作業も自動化を実現し、作業工数当たり80%の自動化率を実現したという。
カシオ計算機が生産する関数電卓の出荷量は近年では年間約2300万台にも及ぶ。近年は国外の学校で、数学などの授業や試験に学生が利用するニーズが高まっており、東南アジアなど教育市場の拡大が見込まれる地域でさらなる普及が進むと予測している。このことから、カシオ計算機では関数電卓を同社成長事業の主力製品として位置付けている。
今後、同社では山形カシオでの量産実績を基に、タイ工場における関数電卓の組み立ての自動化率も80%に向上させるとともに、さらなる省人化と効率化を追求するという。
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