「つながるクルマ」が変えるモビリティの未来像

“コロナ禍”でも混雑した場所は? 国交省がETC2.0で分析車載情報機器

国土交通省は2020年8月20日、お盆期間における自動車の平均旅行速度の調査結果を発表した。ETC2.0で収集したプローブデータを基に集計し、緊急事態宣言下や前年度の同時期と比較している。

» 2020年08月24日 06時00分 公開
[齊藤由希MONOist]

 国土交通省は2020年8月20日、お盆期間における自動車の平均旅行速度の調査結果を発表した。ETC2.0で収集したプローブデータを基に集計し、緊急事態宣言下や前年度の同時期と比較している。

 主要な観光地付近に設定したモニタリングポイント45カ所のうち、19カ所では緊急事態宣言下よりも旅行速度が低下し、前年のお盆期間とも同等であったことから例年と同様の混雑が発生していたと考えられる。別の4カ所は緊急事態宣言下と同等の旅行速度であり、前年のお盆期間よりも旅行速度も速かったことから混雑が緩和していたとみられる。

 また、お盆期間と直前の期間との旅行速度の比較も行った。お盆期間の平日の速度が直前の期間と同等もしくは遅かったのは山梨県と京都府、奈良県だった。また、山梨県はお盆期間の休日の速度も、直前の期間よりも遅いという結果だった。

 平均旅行速度の集計に利用したのは、ETC2.0対応の車載器やカーナビゲーションシステムに記録された走行位置の履歴などの情報だ。道路管理者が管理するITSスポットと対応車載器やカーナビが通信することにより、データを収集する。

関東は混雑が目立つ

 緊急事態宣言下と旅行速度が同等で、なおかつ前年のお盆期間よりも混雑が緩和していた観光地は、ハウステンボス(長崎県)、文化の森総合公園(徳島県)、倉敷美観地区(岡山県)、出雲大社(島根県)の4カ所だ。

 緊急事態宣言下の旅行速度よりも遅く、なおかつ前年のお盆期間の旅行速度と同等もしくは前年より遅かった観光地は19カ所で、水戸(茨城県)、那須(栃木県)、渋川・伊香保(群馬県)、川越(埼玉県)、南房総(千葉県)、箱根(神奈川県)、鎌倉・湘南(同)、富士河口湖町・芝桜(山梨県)など関東で目立った。

箱根付近の平均旅行速度の推移(クリックして拡大) 出典:国土交通省

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.