NTTドコモとシナプスイノベーション、ブレインズテクノロジーは共同で、機器の故障予知や生産品検品の自動化を可能にする製造機器一括分析ソリューション「FAAP」を発表した。5Gネットワークに対応し、大容量データを即時分析できる。
NTTドコモは2020年6月30日、機器の故障予知や生産品検品の自動化を可能にする、製造機器一括分析ソリューション「FAAP」の提供を開始した。同社とシナプスイノベーション、ブレインズテクノロジーが共同で開発したソリューションとなる。
FAAPは、工場内のロボットや制御機器、センサー、カメラなどのさまざまな機器から取得したデータをリアルタイムに収集し、クラウド上でAI(人工知能)による分析、判定を実施。その結果に基づいて機器の故障時期の予測や生産品の不良検知を自動化する。故障やメンテナンスによる機器の稼働率低下を防ぎ、検品作業が自動化することで、生産性の向上や人手不足解消、技能の平準化に寄与する。
データ収集は、シナプスイノベーションが構築したシステムで実行する。収集した大量のデータは、NTTドコモのクラウドサービス「ドコモオープンイノベーションクラウド」に送られ、ブレインズテクノロジーの機械学習プラットフォーム「Impulse」が、製造現場の要望に適したAIモデルを生成する。
同ソリューションは、データ収集に必要な機器の手配や接続確認、通信環境、クラウド、アプリケーションといったシステムの構築から、データ分析や分析結果の活用、保守までを一括で提供する。4G(LTE)ネットワークでの利用が可能だが、5Gネットワークを用いると、さらに大容量のデータをリアルタイムで分析できる。
価格は、初期費用が900万円前後から、月額費用が90万円からとなっている。
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