QRコードによる加工食品物流の検品時間短縮に関する実証実験を実施:製造マネジメントニュース
運輸デジタルビジネス協議会は、ウイングアーク1stと共同で、加工食品物流の効率化を目的とした、QRコードによる検品時間短縮に関する実証実験を実施した。伝票明細までをQRコードでデータ化することで、作業時間が短縮した。
運輸デジタルビジネス協議会は2020年5月29日、ウイングアーク1stと共同で、加工食品物流の効率化を目的とした、QRコードによる検品時間短縮に関する実証実験を実施したと発表した。
実証実験は、国土交通省が事務局を務める「加工食品物流における生産性向上及びトラックドライバーの労働時間改善に関する懇談会」において、同年3月に行われたた。ウイングアーク1stが同社の帳票クラウド「SVF Cloud」「SPA Cloud」を利用して、出荷伝票と受領書の電子化、各伝票の流通のオンライン化を実施。併せて、納品明細と梱包に付与する商品コードをQRコード化し、QRコードで検品作業を実施するようにした。
実験の結果、伝票明細までをQRコードでデータ化することで、納品情報と検品結果をシステム上で突合できるようになった。目視による突合が不要になったことで作業時間が短縮し、配送箱数800箱の場合で40分の時間削減が期待できる結果となった。
また、伝票電子化により、これまで必要だった紙伝票の発行や仕分け、持ち回り、保管が不要になった。ドライバーが伝票を持ち帰るためだけに事務所に戻る必要がなくなるなど、検品作業以外でも業務効率化が期待できる。
実証実験の全体像(クリックで拡大) 出典:運輸デジタルビジネス協議会
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