キャディは、機械メーカーおよび町工場を対象にした、製造業における新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響に関するアンケート調査の結果概要を発表した。
キャディは2020年6月11日、機械メーカーおよび町工場を対象にした、製造業における新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響に関するアンケート調査の結果概要を発表した。
調査期間は同年5月13〜28日で、同社主催のオンラインセミナーへの参加者を対象にアンケート調査を実施。機械メーカー94社、町工場207社、計301社の回答を得たという。
自社のサプライチェーンへの影響に関しては、半数以上が「影響あり(「多大な影響あり」もしくは「一部影響あり」)」と回答。また、町工場におけるサプライチェーンへの影響は機械メーカーよりも15%ほど大きい結果となった。
さらに、売上に関しては、町工場の60.6%が「2割以上」、6.1%が「5割以上」下がったと回答。さらに、町工場の90%以上が6月以降の売上減を見込んでいるという。
自社の新規顧客開拓体制の変化については、町工場の50%以上が、紹介サービスや商社などの活用、人員体制の拡充などにより、新規顧客開拓の体制強化に取り組んでいるとしている。
また、自社のコミュニケーション方法の変化については、機械メーカーの75.6%が「変化あり」とし、オンラインコミュニケーションツールなどの新規導入が進んでいる様子が示された。
同社は、この調査結果を受け、次のように総括している。「緊急事態宣言が解除された後も引き続き、製造業のサプライチェーンにおけるCOVID-19の影響は大きく、特に下請け構造にある町工場の売上見込みは今後もしばらく厳しい状況が続くことが予想され、既に新規顧客開拓へ動き出した町工場も多く見られた。一方、訪問や展示会などの機会が制限される中でオンラインコミュニケーションツールの導入など、既存の方法を見直して新しい働き方へ変化していく傾向も見られ、製造業という伝統的産業においてもデジタルトランスフォーメーション(DX)が大きく進む契機となりそうだ」(同社)。
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