トロンフォーラムは、「2019年度組み込みシステムにおけるリアルタイムOSの利用動向に関するアンケート調査報告書」を会員に公開した。「組み込みシステムに組み込んだOSのAPI」では、TRON系OSが約60%を占めた。
トロンフォーラムは2020年4月2日、「2019年度組み込みシステムにおけるリアルタイムOSの利用動向に関するアンケート調査報告書」を会員に公開した。また、Webサイトを通じて、同月中旬から一般にも販売する。価格は、購入部署限定版が10万円、購入法人限定版が20万円(各税別)だ。
アンケートでは、「組み込みシステムに組み込んだOSのAPI」でT-Kernel仕様APIとITRON仕様APIの合計が約60%を占め、利用実績でTRON系OSが24年連続トップとなった。
システムに組み込んだOSのAPIでは、ITRON仕様API(μITRON仕様APIを含む)がシェア45%で、T-Kernel仕様APIやμT-Kernel仕様APIを合わせるとTRON系が約60%を占めた。μT-Kernel 2.0ベースの「IEEE 2050-2018」がIEEE標準になったことで、海外での認知度が上昇したと分析している。
また、アプリケーション分野別の組み込みOSのAPIでは、エッジノードの注目が高まっている背景もあって、TCP/IPを利用している事例が増えていた。
2019年度の調査報告書は、2019年11月20〜22日にパシフィコ横浜で開催された「Embedded Technology(組み込み総合技術展)2019」において、会場と特設Webサイトで実施したアンケート結果を集計したものだ。今回の調査では、77人分の有効回答を得た。
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