トロンフォーラムは、リアルタイムOS「μT-Kernel 3.0」の仕様を策定し、仕様書とソースコードをGitHubとトロンフォーラムのWebサイトから一般公開した。
トロンフォーラムは2019年12月11日、リアルタイムOS「μT-Kernel 3.0」の仕様を策定し、仕様書とソースコードをGitHubとトロンフォーラムのWebサイトから一般公開した。
μT-Kernel 3.0はTRON系OSで、IEEE(アメリカ電気電子学会)の定めるIoT(モノのインターネット)エッジノード向け世界標準OSの仕様「IEEE 2050-2018」に対して、完全上位互換になる。
IEEE 2050-2018に準じ、小規模組み込みシステムに対応。16ビットを含むシングルチップマイコンや小容量のROM、RAMを搭載したシステム、MMU(メモリ管理ユニット)のないシステムでも動作する。実装の最適化やカスタマイズが容易で、移植性や流通性の高いミドルウェアとデバイスドライバにも対応する。
今回、μT-Kernel 3.0のソースコードを全面的に見直したことで、最新のマイコンへの移植性が高まった。特定の開発ツールに依存せず、さまざまな開発環境で使用可能だ。なお、μT-Kernel 2.0とは高い互換性を維持している。
μT-Kernel 3.0のソースコードは、T-Licenseに基づきオープンソース化している。第1弾として公開するソースコードでは、「ARM Cortex-M3」マイコン搭載の「IoT-Engine」を対象ハードウェアとした。今後、対応するマイコンや開発環境の展開を進めていく予定だ。
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