X線自動検査装置の生産拠点を拡大、奈良県大和郡山市に工場を開設:工場ニュース
サキコーポレーションは、新たに奈良県大和郡山市のDMG森精機 奈良事務所内に工場を開設し、伊賀工場の生産を移管することを発表した。スマートファクトリーを支えるX線自動検査装置の生産拠点を拡大する。
サキコーポレーションは2020年3月2日、新たに奈良県大和郡山市に工場を開設し、伊賀工場(三重県伊賀市)の生産を移管することを発表した。奈良工場はDMG森精機の奈良事務所内の敷地と建屋を活用して、製造ラインを構築し、同日に稼働を開始した。
奈良工場の外観。DMG森精機の奈良事務所内の敷地と建屋を活用して、製造ラインを構築した(クリックで拡大) 出典:サキコーポレーション
奈良工場への生産移管は、2020年4月末の完了を目指す。今回の移転により、国内生産拠点の総面積は現行の約2倍の2596.6m2となり、今後3倍以上の増産にも対応。伊賀工場での生産は今後、奈良工場へ順次移管し、主力製品であるAXIを集中的に生産する体制を整える。
電子部品実装工程では、スマートファクトリー化の急速な進展に伴い、AXIをはじめとする検査装置のニーズが高まり、需要が増えている。同社ではそのニーズに応えるため、AXIの生産能力拡大を目的に、現在稼働中の伊賀工場に代わる新たな生産拠点として奈良工場を新たに開設する。
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