クジラのヒレ構造をスピーカーのダクトに応用、バイオミメティクス技術の第2弾デザインの力

オンキヨーは、クジラのヒレの構造から着想を得た低ノイズ高能率「ボルテックスジェネレーターダクト」の開発に成功したことを発表した。

» 2020年03月25日 06時30分 公開
[八木沢篤MONOist]

 オンキヨーは2020年3月23日、クジラのヒレの構造から着想を得た低ノイズ高能率「ボルテックスジェネレーターダクト」の開発に成功したことを発表した。

 この開発は、バイオミメティクス(生物模倣)のアプローチに基づくもので、2019年5月に発表された、トンボの羽の翅脈(しみゃく)構造と貝の立方体構造を取り入れた高音質スピーカーの開発に続く、同社によるバイオミメティクス技術開発の第2弾となる。

参考 【参考】開発のヒントとなったクジラのヒレ構 ※出典:オンキヨー [クリックで拡大]

 クジラは巨体でありながら、水中で驚くほど効率良く潜行や旋回が可能である。そのメカニズムは、ヒレのコブにある凹凸形状が生み出す小さな渦により、後方の層流の剥離点がシフトし、圧力抵抗が低減されることによるものだ。

 同社は、このクジラのヒレの構造とそのメカニズムに着目し、その形状をバスレフ方式のスピーカーシステムにおけるダクト形状に応用。省スペースでありながら、開口部外周付近で効率良く小さな渦(乱流)を発生させ、空気の流れを自然に拡散できるという。その結果、ノイズが大幅に低減し、再生音の明瞭度および低音再生能力が飛躍的に向上するとしている。

バイオミメティクス技術開発の第2弾「ボルテックスジェネレーターダクト」の開口部形状 バイオミメティクス技術開発の第2弾「ボルテックスジェネレーターダクト」の開口部形状。右はダクト開口部を拡大したもの ※出典:オンキヨー [クリックで拡大]

 今回開発に成功したボルテックスジェネレーターダクトは、OEM製品や自社ブランド製品のバスレフ方式スピーカーシステムに採用される。また、空気の流れが発生し、ノイズ源となる開口部を持つ機器全般に応用するなど、音のソリューションとしての提供につなげていくという。

 同社は、今後も自然の構造や要素を研究したバイオミメティクス技術の開発に積極的に取り組み、高品位な音のソリューション提供を続けるとともに、さらなるブランド向上を目指すとしている。

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