ダイソンは自然光を再現したLED照明「Dyson Lightcycle Morph」を発売する。「アンビエントライト」など複数の照明モードを1台で実現する。
ダイソンは2020年3月12日、東京都内で記者会見を開き、1台で4種類の照明モードを使い分けられる、自然光を再現したLED照明「Dyson Lightcycle Morph(ダイソン ライトサイクル モルフ)」を販売開始すると発表した。サイズの異なるフロアライト(大)とデスクライト(小)の2種類を発売する。店頭での販売価格はオープンとなっているが、同社の公式オンラインストアではフロアライトを9万7900円(税込み)、デスクライトを7万2600円(同)で販売している。
Dyson Lightcycle MorphはLED搭載部分のオプティカルヘッド、折り畳み部分のアームと、それらを支える支柱の3つのパーツで構成されている。各パーツはそれぞれ独立しており360°回転させることが可能。これにより室内環境に応じて照明の形状を柔軟に変化させて、仕事や趣味など細かい作業の際に手元を照らす「タスクライト」や、壁や天井に光を当てて室内を間接的に照らす「インダイレクトライト」、美術品のライトアップに適した「スポットライト」など多彩な照明モードをDyson Lightcycle Morph1台で実現可能にした。
また、アームを折り畳んでオプティカルヘッドの発光部を支柱の先端と合わせると磁石によって継ぎ目なくドッキングし、リラックスしやすいオレンジ色の光を発する照明モード「アンビエントライト」が開始する。支柱内部に組み込まれたオレンジフィルターが、LEDの色温度を朝日や夕日の色温度に近い1800〜3400K(ケルビン)にまで低下させ、不快感のない強さの光に変化させる。支柱部分には直径2mmのパーフォレーション(細かな穴)が、0.2mm間隔で合計1万6740個(フロアライトの場合)開いており、室内に光を優しく放出する役割を果たしている。
ダイソンでカントリー クオリティー リードとして品質部門を務めるジェームズ・シェール氏は「通常、これほど多くのパーフォレーションが開いていると、支柱が十分な強度を保つことが難しくなる。だが、警察の防護盾にも使用されるポリカーボネートを素材に採用し、加えて、技術的な工夫をいくつか施すことで高強度を実現できた」と開発時の工夫点を語った。
またDyson Lightcycle Morphには「人工衛星に使用されている機構から着想を得た」(シェール氏)というヒートパイプテクノロジーも実装されている。シェール氏は「ヒートパイプテクノロジーは毛細管現象を利用した冷却システムによって、LEDの過熱を防ぎ、最長で60年間LEDの劣化を抑制する技術だ。これによってLEDの光が変色することを防ぐ」と語り、照明光の品質管理を重視している点を強調した。
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