2020年2月26〜28日まで幕張メッセで予定されている「日本ものづくりワールド」の主催者であるリード エグジビション ジャパンは、「予定通り開催」する旨を公式サイトにて発表。これに対して「出展中止」を明らかにする企業が相次いでいる。
新型コロナウイルス(COVID-19)発生および感染拡大の影響を受け、国内でも多くの大型イベントや催し物が中止・延期となる中、2020年2月26〜28日まで幕張メッセで予定されている「日本ものづくりワールド」の主催者であるリード エグジビション ジャパンは、「予定通り開催」する旨を公式サイトにて発表(原稿執筆時点)。これに対し、先週から「出展中止」を明らかにする企業が相次いでいる状況だ。
2月24日に行われた政府による専門家会議では、「今後1〜2週間が感染拡大のスピードを抑えられるかどうかの瀬戸際となる」という見解が示された。
同会議では、あらためて風邪や発熱などの軽い症状が出た場合は外出を控えて自宅療養に専念すること、リモートワークを活用することなどを訴えるとともに、“至近距離での対面での接触や一定時間以上の会話が続き、それが多くの人々との間で交わされる環境”が感染を拡大させるリスクだとして注意喚起している。
この内容を素直に受け取れば、8つもの展示会で構成され、2000社以上が出展する“世界最大級”の展示会としてうたわれる「日本ものづくりワールド」も感染拡大のリスクとして考えることができるだろう。実際、こうした政府からの発表や報道を注視しながら、「日本ものづくワールドは本当に予定通り開催されるのか」「計画通り出展すべきか」「来場すべきか」と気をもんでいる関係者も多いようだ。
特に、出展企業としては非常に悩ましい状況にあるといえる。主催者として現時点で、イベントを「予定通り開催」としているため、出展準備をこのまま進めるべきか、来場者や社員、関係者の安全配慮を最優先し、自主的に出展を取りやめる(中止する)べきかで決断を迫られている。
既に、ここ数日で「出展中止」や「無人運営」を表明する企業、独自の感染拡大防止策を打ち立てた上で出展を表明する企業が出始めている。来場予定者もこのあたりの動向を見極めた上で、来場すべきかどうかを判断することになるだろう。
以下、MONOist編集部が把握できている範囲で、「出展中止」を表明している企業を列挙する(パートナーブースへの共同出展企業含む/順不同)。
※1)開催初日の2月26日になる直前まで最新状況をお届けしてきましたが、上記情報をもって本稿での更新は終了させていただきます。
※2)上記リストは各社の発表順ではなく、編集部で確認が取れた順となります。
なお、主催者であるリード エグジビション ジャパンは同年2月21〜24日に、公式サイト上で「新型コロナウイルス感染症対策について」と題して、PDF文書の内容を改訂しながらWHO(世界保健機関)および厚生労働省が示したガイドラインに沿った感染予防対策の実施と来場者に対する協力の呼び掛けをしている。
動向は刻々と変化している。2月21日夕刻には、「リテールテックJAPAN」をはじめとする「日経メッセ 街づくり・店づくり総合展」(主催:日本経済新聞社/会期:2020年3月3〜6日)の中止も発表されている(公式サイト)。来場予定者、出展関係者は引き続き同社公式サイトの情報や政府の発表などを確認しつつ、安全配慮、感染拡大防止を最優先に自らの行動を決める必要があるだろう。
「出展中止」を表明する企業も直前まで増えると予想される。本稿を随時更新しながらできるだけ最新情報をお伝えできればと思う。
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