少量多品種生産でも11万5000CPHを実現、ヤマハ発動機が新実装機を投入FAニュース

ヤマハ発動機は2020年1月10日、表面実装機の新製品「YRM20」を同年4月1日に発売すると発表した。同社主力となる中級クラス帯の新シリーズとなり、自動車や産業機械、PCなど段取り替えが必要な少量多品種製品の工場に対し、年間500台の販売を目指す。

» 2020年01月15日 07時00分 公開
[MONOist]

 ヤマハ発動機は2020年1月10日、表面実装機の新製品「YRM20」を同年4月1日に発売すると発表した。同社主力となる中級クラス帯の新シリーズとなり、自動車や産業機械、PCなど段取り替えが必要な少量多品種製品の工場に対し、年間500台の販売を目指す。

photo ヤマハ発動機のプレミアム高効率モジュラー「YRM20」(クリックで拡大)出典:ヤマハ発動機

 新製品「YRM20」は、インテリジェントファクトリーの実現を見据え、機器内のプラットフォームを一新。機器内のデータトラフィック量が増え、情報共有が加速する高速、大容量通信時代に向け、全く新しい次世代型マウンタープラットフォーム開発した。新しいマシン制御システムを採用し、周辺システムやソフトウェアとの連携を無駄なく行える。

 さらに、インライン型の2種類のヘッドを用意。11万5000CPH(Chip Per Hour)の搭載能力を実現した新開発高速汎用ロータリー型(RMヘッド)と、「1ヘッドソリューション」により高速性と高い汎用性を兼ね備えた新設計インライン型(HMヘッド)を展開する。

 ±25μm(Cpk≧1.0)の高い搭載精度により0201(0.25×0.125mm)サイズの超小型チップ部品実装に対応している。また新開発のコンベヤーは最大基板幅510mmまで対応可能とするとともに、レイアウトの最適化と搬送速度を向上させ、基板入れ替え時間を大幅に短縮。加えて、高効率生産を実現してきたプレミアムモジュラーΣシリーズから継承したオーバードライブモーションの採用で、前後テーブル干渉時のヘッド乗り入れ制約を削減し、実生産性も向上している。

 さらに操作画面のGUI(グラフィカルユーザーインタフェース)も刷新し、直感的な操作を簡単に行えるようにした。ヤマハ発動機 ロボティクス事業部 SMT統括部 国内営業部 SPグループ クリエイティブエキスパートの鳥井直哉氏は「少量多品種化が進む中で、基板実装などでも段取り替え回数が増える傾向が強まっている。その中で段取り替え回数が多くても高速で実装を行うニーズは高まっており、その用途の主力製品として展開する。自動車や産業機械、PCなどの領域で提案を進めていく」と語っている。

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