日本ロボット工業会(JARA)とSEMIは、「JISSO PROTEC 2019(第21回実装プロセステクノロジー展)」において、特別展示となる「ELS対応実装機デモンストレーション」を披露した。
日本ロボット工業会(JARA)とSEMIは、「JISSO PROTEC 2019(第21回実装プロセステクノロジー展)」(2019年6月5〜7日、東京ビッグサイト)において、特別展示となる「ELS対応実装機デモンストレーション」を披露した。
ELS(Equipment Link Standard)は、日本の実装機メーカーを中心とする20社が参加して策定した実装機器間の通信規格である。2018年6月時点ではJARA規格の1つである「JARAS1014」として発表された※)。また、SEMIとの連携により、インダストリー4.0に最適なフローショップ型製造ライン用のM2Mスタンダード「SEMI A1 HC」の応用規格として国際展開を図る方針も示された。
※)関連記事:日本発を世界に、実装機メーカー20社がスマート工場の新通信規格発表
今回のELS対応実装機のデモンストレーションでは、JARAS1014を含めた、SMT組立ライン用のスタンダード群となるSEMI規格「SEMI SMT-ELS」として展開されることが示された。基本プロトコルには「SEMI A1.1」とSEMI A1 HCが用いられており、その上層にJARAS1014が「SEMI A2 SMASH(Surface Mount Assembler Smart Hookup)」として入る構成になっている。
SEMI SMT-ELSを用いることで、異なるメーカー間の実装関連機器を容易に連携できるとともに、実装関連機器間での基板搬送に用いられてきたコネクター規格であるSMEMAの互換機であれば仮想SMASHコントローラーを使って従来機を連携に加えられる。また、実装ライン全体を制御するホストPCに依存しない形で生産品種の一括切り替えなども行えることもメリットになる。
展示では、国内実装機大手4社である、FUJI、ヤマハ発動機、パナソニック スマートファクトリーソリューションズ、JUKIの表面実装機をつなげた実装ラインにおける搬送基板の品種替えを、SEMI SMT-ELSを用いることにより一括で切り替えられるデモンストレーションを披露した。
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