ABBは「2019国際ロボット展(iREX2019)」(2019年12月18〜21日、東京ビッグサイト)に出展し、“最先端の3Dプリンタ用ソフトウェアによるデジタルものづくり”と題して、「RobotStudio 3D printing PowerPac」を訴求。同社の6軸ロボットアームを用いた大型3Dプリンタのデモンストレーションを披露した。
「RobotStudio 3D printing PowerPac」に関する展示デモの様子。6軸ロボットアームを用いた大型3Dプリンタで巨大オブジェクトを造形していた[クリックで拡大]
RobotStudio 3D printing PowerPacを用いることで、3D CADデータの取り込み、スライシング、3Dプリント、造形完了までの一連のプロセスを合理化でき、手動によるプログラミングをすることなく、ABBロボットを用いた3Dプリンタによるプロトタイプ製造を高速化できるという。プロセス全体は、RobotStudio内で視覚的に表示することが可能で、ツール上で各プロセスをシミュレートできる。
RobotStudio 3D printing PowerPacは、RobotStudioのアドイン製品であり、ABBのロボットを用いた3Dプリンティング(プロトタイプ製造)を支援するもの。「ユーザーは、30分もあれば3Dプリンティング用のABBロボットのプログラミングを完了できる」(同社)という。
「RobotStudio 3D printing PowerPac」の画面イメージ[クリックで拡大]
同社展示ブースでは、RobotStudio 3D printing PowerPacで構築したプログラムを用い、実際に6軸ロボットアームで大型オブジェクトを3Dプリントする様子を披露していた。アーム先端のツールを交換することで、ペレット(顆粒)やコンクリートを用いた積層造形、溶接などにも対応できるとする。
6軸ロボットアームを用いたデモンストレーション(3Dプリンティング)の様子
(左)造形の様子/(中央)ペレット/(右)造形サンプル[クリックで拡大]
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