DMG森精機は、大型の横形マシニングセンタ「NHX 8000」「NHX 10000」に、クーラントタンク内のスラッジを高効率に回収する「ゼロスラッジクーラントタンク」の標準搭載を開始した。
DMG森精機は2019年11月1日、大型の横形マシニングセンタ「NHX 8000」「NHX 10000」に、クーラントタンク内のスラッジを高効率に回収する「ゼロスラッジクーラントタンク」の標準搭載を開始した。
ゼロスラッジクーラントタンクは、切りくずを効率的に処理するために開発された機能だ。複数のノズルをクーラントタンク内に配置して最適なクーラントの流れを形成し、スラッジを高精度サイクロンフィルターで高効率に回収する同社の新技術を採用している。
スラッジは通常、クーラントタンク内に堆積するため、ほとんど回収できない。この新技術を用いたゼロスラッジクーラントタンクでは、複数のノズルでタンク内を攪拌することでスラッジの堆積を抑え、スラッジを効率的に回収し処理する。
これにより、クーラントタンク内の鋳物スラッジの場合は99%以上の回収率となり、従来は定期的に必要であったクーラントタンク内の清掃作業の頻度を低減できる。また、配管やクーラントノズルの詰まりやポンプの能力低下を防ぎ、クリーンなクーラントを使用し続けることでクーラントの寿命を延長できる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.