最大可搬質量4kg、サイクルタイム0.41秒のスカラロボット:FAニュース
ヤマハ発動機はスカラロボット「YK400XE」を発売した。駆動系やアーム構造を見直し、最大可搬質量が従来機の1.4倍に向上、標準サイクルタイムが10%短縮した。高速かつ振動の少ない動作で生産性向上に寄与する。
ヤマハ発動機は2019年9月17日、スカラロボット「YK400XE」を発売した。希望小売価格はコントローラー「RCX340」とセットで79万8000円(税別)。発売後1年で3650台の販売を計画している。
YK400XEは「YK400XR」の後継機種で、駆動系やアーム構造の見直しによって剛性を高め、振動の低減やモーションの最適化を図った。その結果、最大可搬質量が4kgと従来機の1.4倍に向上し、2kg可搬時の標準サイクルタイムが約10%短縮して0.41秒となった。高速かつ振動の少ない動作で生産性向上に寄与する。
精密部品の組み立てやシーリングなどでの動作をさらに最適化するため、実際の使用領域に最適なパラメーターを採用。また、コントローラーRCX340の性能アップにより、軌跡精度が向上している。小型部品の組み立てや箱詰め、仕分け、検査など幅広い用途に利用できる。
なお、従来機YK400XRとは取り付け位置に互換性があるため、置き換え作業も容易だ。
スカラロボット「YK400XE」 出典:ヤマハ発動機
- ヤマハ発動機唯一のフェローはインテル出身、2030年に向けデジタル改革に挑む
ヤマハ発動機がIoTやAIに代表されるデジタル戦略を加速させようとしている。このデジタル戦略を推進しているのが、インテル出身であり、同社唯一のコーポレートフェローでもある平野浩介氏だ。平野氏に、ヤマハ発動機のデジタル戦略について聞いた。
- いまさら聞けない産業用ロボット入門〔前編〕
日本は「ロボット大国」とも呼ばれていますが、その根幹を支えているのが「産業用ロボット」です。それは世界の産業用ロボット市場で圧倒的に日本企業がシェアを握っているからです。では、この産業用ロボットについてあなたはどれくらい知っていますか? 今やあらゆるモノの製造に欠かせない産業用ロボットの本質と基礎を解説します。
- 製造現場での普及を2倍に、ロボット新戦略が目指すロボットと共に働く未来
日本政府が主催する「ロボット革命実現会議」は、ロボット活用の技術的および規制面でのロードマップを示した「ロボット新戦略」を発表した。本稿では、この新戦略の中で示されている「モノづくり」分野への取り組みにフォーカスし、その内容を紹介する。
- ロボット活用拡大のボトルネック、ロボットインテグレーターの現実
あらゆる現場で労働人口不足などが深刻化する中、その解決策としてロボット活用への期待が高まっている。しかし、現実的にはロボットを現場で実装するロボットシステムインテグレーターが不足しており、ロボット活用の裾野が広がらない状況になっている。経済産業省 関東経済産業局がまとめた「ロボットシステムインテグレーターに関する調査結果」の内容をまとめた。
- 工場自動化のホワイトスペースを狙え、主戦場は「搬送」と「検査」か
労働力不足が加速する中、人手がかかる作業を低減し省力化を目的とした「自動化」への関心が高まっている。製造現場では以前から「自動化」が進んでいるが、2019年は従来の空白地域の自動化が大きく加速する見込みだ。具体的には「搬送」と「検査」の自動化が広がる。
- 自律するスマート工場実現に向け、IoTプラットフォーム連携が加速へ
製造業のIoT活用はスマート工場実現に向けた取り組みが活発化している。多くの企業が「見える化」には取り組むが、その先に進むために必要なIoT基盤などではさまざまなサービスが乱立しており、迷うケースも多い。ただ、これらのプラットフォームは今後、連携が進む見込みだ。
- 見えてきたスマート工場化の正解例、少しだけ(そもそも編)
製造業の産業構造を大きく変えるといわれている「第4次産業革命」。本連載では、第4次産業革命で起きていることや、必要となることについて、話題になったトピックなどに応じて解説します。第28回となる今回は、スマート工場化において見えてきた正解例について前提となる話を少しだけまとめてみます。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.