パナソニック コネクティッドソリューションズ社は、ビジネスモバイルPC「Let's note」やフィールドモバイルPC「TOUGHBOOK」の生産拠点である神戸工場を報道陣に公開し、スマートファクトリー化に向けた最新の取り組みを披露した。
パナソニック コネクティッドソリューションズ(CNS)社は、ビジネスモバイルPC「Let's note(レッツノート)」やフィールドモバイルPC「TOUGHBOOK(タフブック)」の生産拠点である神戸工場(兵庫県神戸市西区)を報道陣に公開し、スマートファクトリー化に向けた最新の取り組みについて披露した。
神戸工場は、1990年6月に松下電器のワープロ工場として竣工(しゅんこう)し、翌1991年8月にPCの生産を開始して以来、約28年間ずっとPCを作り続けてきた工場として知られる。同社は「モバイルワーカーの業務革新に貢献」というミッションの下、レッツノートやタフブックに代表されるコアプロダクトとソリューションにより、その存在感を強め、大手国内メーカーとして“ダントツの品質”にこだわったモノづくりを神戸工場で追求してきた。
「近年、PC市場を見渡してみると、90%以上が中国で生産され、ODMメーカーに依存したモノづくりが当たり前になっている。そうした中、パナソニック CNS社は開発、生産、販売、サービスを全て自社一貫で行い、顧客に寄り添うことで、ジャパンクオリティー(日本品質)の実現にこだわったモノづくりを目指している」と、パナソニック CNS社 モバイルソリューション事業部 神戸工場 工場長の清水実氏は述べる。
ピーク時、月間7万台もの製品が生産される神戸工場では、メイン基板の実装から完成までを同じフロアで行うことで、一気通貫のモノづくりを実現。生産計画は顧客要求や受注状況により変動するため毎日見直され、1台からの要望にも柔軟に対応可能だという。
また、ロボットなどを活用した自動化と人手による匠の技が適材適所で共存している点が、神戸工場の特長の1つでもある。メイン基板の実装ラインは自動化が進んでおり、ほぼ人手を介すことなく24時間連続稼働が行える状況にある(詳しくは後述)のに対し、製品の完成組み立てラインは人手により作業が行われている。「多品種変量生産やインラインカスタマイズに対応するには、作業者の匠の技が必要になる。とがった製品づくりを行っていくには、人の役割がとても重要だと考えている」(清水氏)。
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