富士電機は、配管の外側から飽和蒸気を計測できる「飽和蒸気用超音波流量計」を発売した。従来方式とは違い、配管の外側にセンサーを設置するため、配管工事は不要で、設置工事コストを低減できる。
富士電機は2019年6月27日、配管の外側から飽和蒸気を計測できる「飽和蒸気用超音波流量計」を発売した。鋼、ステンレスなどの配管に適用可能で、口径は50A、肉厚は2.8〜4.0mmとなる。
従来の「渦式」「差圧式」は、配管に流量計を組み込むため、ボイラー設備の停止・復帰や配管の切断・溶接などの配管工事が必要だった。一方、飽和蒸気は超音波が通りにくく、また配管内には多くのノイズが発生するため、超音波方式の製品化は困難だった。
新製品は、独自開発の高感度センサーやノイズ除去フレームを搭載。工場などの加熱・乾燥工程などで使用する飽和蒸気(120〜180℃)の流量を超音波で測定する。従来方式とは違い、配管の外側にセンサーを設置するため、配管工事が不要で、設置工事コストを抑えることができる。
測定流速範囲は0〜±50m/s。超音波信号の到達時間の差で流量を測定するため、流量ゼロに近い低流量でも測定できる。抵抗による蒸気エネルギーの損失が発生せず、ボイラーのたき増しが不要で、工場・施設の省エネにもつながる。
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