3次元荒加工時の信頼性が向上した刃先交換式ボールエンドミル : FAニュース
タンガロイは、荒〜中仕上げ用の刃先交換式ボールエンドミル「BallRoughNose」を発売した。ダブテイルクランプ機構と、インサート回転防止機構を採用したことで、3次元荒加工や突き加工時の信頼性が向上している。
タンガロイは2019年4月26日、荒〜中仕上げ用の刃先交換式ボールエンドミル「BallRoughNose(ボール・ラフ・ノーズ)」を発売した。主な価格は、カッタボディーの「HBRM16M08」が2万9900円、インサートの「ZRBM160-MM APH730」が2540円となる(いずれも税別)。
BallRoughNoseは、加工時のインサートの浮き上がりを抑えて工具寿命を安定させるダブテイルクランプ機構と、インサート回転防止機構を採用。これにより、3次元荒加工や突き加工時の信頼性が向上している。また、ヘリカル切れ刃が加工時の衝撃を緩和し、抵抗を低める。
両面2コーナー仕様のインサートは、それぞれの面に中心刃と外周刃を採用した。外周刃用と中心刃用インサートを用意する必要がないため、工具管理の負担が低減する。インサートの材種には、合金鋼からステンレス鋼まで広く対応可能なAPH730を適用した。インサートとボディーのどちらにも、外周刃と中心刃の取り付け間違いにすぐに気付けるよう、ポカヨケ機構が設けられている。
ボディーは全ての形番にエア穴を設けて、切りくずの排出性をアップした。そのため、複雑な金型の倣い加工でも切りくずのかみ込みを抑える。取り付け仕様は、標準シャンク、ロングシャンク、モジュラーの3種類から選択でき、工具径はΦ16、Φ20、Φ25が用意されている。
荒〜中仕上げ用の刃先交換式ボールエンドミル「BallRoughNose」(クリックで拡大) 出典:タンガロイ
工作機械も4.0へ、シェフラーとDMG森精機が描く「マシンツール4.0」
ドイツのインダストリー4.0が大きな注目を集める中、工作機械にもIoTを積極的に活用する動きが出てきている。軸受部品を展開するシェフラーと、工作機械メーカーのDMG森精機は工作機械のインダストリー4.0対応を目指す「マシンツール4.0」プロジェクトを推進している。
アップルVSサムスン訴訟を終わらせた日本の工作機械の力
知財専門家がアップルとサムスン電子のスマートフォンに関する知財訴訟の内容を振り返り「争う根幹に何があったのか」を探る本連載。最終回となる今回は、最終的な訴訟取り下げの遠因となった「新興国への技術移転」の問題と「なぜ米国で訴訟取り下げを行わなかったのか」という点について解説します。
好況に沸く工作機械メーカーは盤石か!? 課題は営業力にあり
企業再生請負人が製造業の各産業について、業界構造的な問題点と今後の指針を解説する本連載。今回はリーマンショック前の勢いを取り戻しつつある日系工作機械メーカーの動向と課題について取り上げる。
生産技術の進化がなければ、TNGAもハイブリッドシステムの向上も成立しない
他社がまねできない技術には、工作機械メーカーの協力が不可欠――。「第28回日本国際工作機械見本市(JIMTOF2016)」の特別講演で、「TNGA(Toyota New Global Architecture)」やエコカー戦略を支える生産技術について、トヨタ自動車 パワートレーンカンパニー ユニット生産技術領域 常務理事の近藤禎人氏が語った。
動作経済の原則2:配置、設備・工具設計の原則
人・設備・モノのムダを見つけて改善する。製造業の原価低減に欠かせない3つの要素のムダを発見するために、インダストリアル・エンジニアリングにおける改善の技術を紹介していく。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.