タイで進むタイランド4.0、日立製作所が取り組むASEANのデジタル変革第4次産業革命の現在地(4/4 ページ)

» 2019年05月16日 11時00分 公開
[三島一孝MONOist]
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日立製作所のタイでの取り組み

 これらの「Lumada Center Southeast Asia」での取り組みを通じて、日立製作所ではタイおよびASEANにおけるITおよびIoT関連の売上高を大きく拡大する狙いである。日立製作所のタイでの取り組みでは、自動車産業向けの売上高が最も大きく、ITやIoT関連の売上高の比率は低い。タイランド4.0および「Lumada Center Southeast Asia」をきっかけとしてこの売上高を大きく成長させることを目指す。

 日立アジア(タイランド)のスマートマニュファクチャリング&IoTビジネスセンターのエグゼクティブディレクターである大橋章宏氏は「タイ拠点の売上高は現状は2000億円程度だが、2021年度には3000億円まで引き上げる方針である。その中心をIoT関連が担う」と述べている。

 タイにおけるITやIoT関連の売上高の中心は現状では日本企業の現地拠点からの受注が中心となっているが、「Lumada Center Southeast Asia」をきっかけに現地企業との関係性強化を図る狙いである。「現地企業は工場管理などでもまだ紙とExcelで行うケースも多く、IT化とIoT化が同時に進むようなところもある。IoTをフックにIT関連の受注にもつなげていく」と大橋氏は語っている。

photo 日立アジア(タイランド)のエグゼクティブディレクターである大橋氏(右)と日立アジア(タイランド)のLumada Center Southeast Asiaのディレクターであるソムサック・ガーンジャナカーン氏(クリックで拡大)
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