電池の安定供給に向け業界横断の新会社設立、日立などが参加し生産基盤確立へ製造マネジメントニュース

電池サプライチェーン協議会は、同協議会に加盟する設備関連企業9社が蓄電池製造設備産業強化に向けて、共同事業体「Swiftfab Energy Systems株式会社」を設立することに合意したと発表した。

» 2025年12月19日 06時15分 公開
[MONOist]

 電池サプライチェーン協議会(Battery Association for Supply Chain、以下「BASC」)は2025年12月18日、同協議会に加盟する設備関連企業9社が蓄電池製造設備産業強化に向けて、共同事業体「Swiftfab Energy Systems株式会社」を設立することに合意したと発表した。BASCのタスクフォースから生まれた産業横断型の共同プロジェクト「Swiftfab」を推進する。

 BASCは、電池サプライチェーン全体の健全な発展を目指し、電池材料、設備、製造、サービスなど幅広い分野から244社(2025年11月時点)が参加する電池業界団体である。経済産業省が策定する蓄電池産業戦略と連動し、単独企業では解決が困難な共通課題に対し、業界全体で解決に取り組む活動を続けている。

 新会社で推進する「Swiftfab」は、蓄電池の国内安定供給体制を強化するために、さまざまな分野のBASC会員企業が参画し、それぞれが連携して産業横断型の製造プラットフォーム構築を推進するというものだ。企業単体の最適化ではなく、産業全体の最適な基盤構築を目的とする。

 建屋、設備、生産装置、システムを一体で設計、開発し、蓄電池製造ラインとして統合したソリューションを共同で構築する。それにより、圧倒的な短期間、低コストで、高品質な電池製造拠点の実現を目指す。

 新会社は2026年4月に東京都港区に設立予定だ。新会社には、西部技研、コマツNTC、東伸、豊電子工業、平田機工、日立製作所、リコー(リコーエレメックス)、ジェイテクト、大気社の9社が参加する。

 BASCでは、新会社で得られた成果を、今後BASC会員企業に順次開放し「共創型産業インフラ」として拡張していく予定だとしている。

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