Microsoftは、新しいMRデバイス「Microsoft HoloLens 2」を発表した。没入感や快適性の向上、価値創造までの時間短縮など、初代モデルへの要望に応える形で機能が強化されている。
Microsoftは2019年2月24日、新しいMR(複合現実)デバイス「Microsoft HoloLens 2」を発表した。同年中に3500米ドルで提供される予定で、Webサイトにてプレオーダーを受け付けている。
HoloLensはレンズ越しに見える現実の世界にホログラムを投影し、MRを体験できる頭部装着型デバイス。初代モデルは2016年に発売されており、今回のHoloLens 2ではより没入感と快適性を高めたことが特徴だ。
没入感については映像ディスプレイシステムなどの大幅な強化により、ホログラムがより鮮やかでリアルになった。1度当たり47ピクセルのホログラフィック密度を維持しつつ、視野角を2倍以上に拡大。新ディスプレイシステムの採用によって低消費電力ながらもパフォーマンスを大幅に向上させた。
ホログラムとの対話方法も刷新されており、現実世界で物体を操作するような直感的な動作でホログラムを直接操作できる。アイトラッキング(視線追跡)センサーも搭載され、より自然にホログラムと対話できるようになった。
快適性の面では軽量のカーボンファイバー素材を採用し重心にバランスを持たせたことで、再調整なしでデバイスを装着できる新たなメカニズムを取り入れた。新たな蒸気密封技術によって温度管理が改善されており、快適に装着できるよう設計されている。
さらに、長時間着用していても快適さを保つ新たなダイヤルイン式の装着システムや、メガネをかけたまま利用できる構造を採用した。MRから抜け出すときにはバイザーを上げて数秒でタスクを切り替えられる。これらの機能強化によってデバイスの快適さや使いやすさが3倍以上に向上したという。
価値創造時間は「Dynamics 365」「Remote Assist」など、MicrosoftのMRアプリケーションによって短縮することができる。デバイス自体の価値に加えてMRパートナーのエコシステムにより、HoloLens上で構築された幅広い製品が新たな価値を提供するとしている。
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