Nomura Open Innovation LABは、ヘッドマウントディスプレイのMicrosoft HoloLensの専用アプリのプロトタイプ「菊MR」を発表。実空間に配置された花に対し、関連の産地情報や、虫や動物といった生き物、月や雲などの自然の風景の3D画像などを重ねて表示する。「かぜ」というと風を吹かせるなど音声認識でのコントロールにも対応する。
Nomura Open Innovation LAB(以下、NOMLAB)は2018年3月2日、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)の「Microsoft HoloLens」(マイクロソフト)専用アプリのプロトタイプである「菊MR」を発表した。NOMLABはディスプレイデザインの大手である乃村工藝社における、デジタルコミュニケーション領域を開発する専門組織。菊MRは同社と、Unityを用いたゲーム・アプリを開発するポケット・クエリーズ、商業施設や住宅などの空間デザインなど手掛けるparkERsが共同で開発する。
菊MRは日本語音声認識とMicrosoft HoloLensを活用したMRシステム。実空間に配置された花に対し、関連の産地情報や、虫や動物といった生き物、月や雲などの自然の風景の3D画像などを重ねて表示させ、ユーザーは季節感ある風景をMR空間で体験することが可能だ。「もみじ」というと紅葉が散ってくる3D映像を表示する、「かぜ」というと風を吹かせるといった音声認識でのコントロールにも対応する。
今回はまだプロトタイプであるが、今後は、展示施設や商業施設におけるMR体験の実用化に向けて研究開発を進めていくという。
名称やデモに菊が使われている理由として、「『菊人形の段返し』といった舞台を演出した、乃村工藝社の創業者の乃村泰資と、120年以上にわたって歓びと感動ある空間を作り出し、明治、大正、昭和、平成と日本の空間を鮮やかに彩ってきた乃村工藝社の“歴史の象徴”」と同社は説明する。
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