アムニモでの活動開始後はさまざまな認知拡大に向けた活動を推進。2018年10月にはCEATEC JAPAN 2018にアムニモとして初めて出展。展示ブースではアムニモの各種ソリューションとともに、パイロットユーザーとしてアムニモのサービスを使用しているポンプメーカーのイワキや、huntechなどとの協業事例を紹介。イワキとの協業では、ポンプの異常動作を監視するソリューションを開発し「pump guard」としてサービス提供する計画としている。
活動開始後はさまざまな分野の企業から引き合いが出ているというが、谷口氏は「簡単に、安く、早く実現できるということをポイントとしているため、中堅企業や中小企業からの反応が多いのかと思っていたがそうではなく、大企業などからの反応なども多い」と手応えについて語る。
具体的な領域については「イワキとの協業事例をポンプ以外で活用したいとする声や、部品メーカーの物流管理などに使いたいとする声などさまざまな声が集まっている」(谷口氏)とする。
今後もさらに協業先などを広げていく方針である。「従来は自分たち以外のあらゆる企業が競合で敵だと考えてきたが、IoTの世界ではあらゆる企業が味方になり得る。あらゆる企業に門戸を開いてオープンな思考で協業の可能性を模索する」と谷口氏は考えを述べている。
アムニモの強みとしては「『セキュリティ』と『簡単に使える』という2つの価値にはこだわりたい。セキュリティは産業用IoTの世界では必須のものだ。簡単に使えるという点はアムニモ発足の動機にもなったものであるので、この2点はさらに強化し強みとしたい」と谷口氏は語る。
当面は2019年2月の国内での試験サービス開始がターゲットとなっているが、2019年3月には海外での試験サービスも行う予定。谷口氏は「まずはマレーシアで開始する。日系企業の進出なども多く、政府がIoTなどへの支援も積極的である点が大きい。さらに各種規制などの厳しくなく、新たにサービスを行いやすい」と語る。これらの試験サービスの実績などを経て、2020年1月から本格商用サービスとして展開する。
現在の状況について谷口氏は「IoTサービスはまだ絶対的な成功者がいない状況でわれわれにもチャンスはあると考えている。2020〜2023年くらいに市場としては山場を迎えるのではないか。その周辺で淘汰が始まると考えている。そこまでにある程度の地位や勝ちパターンを確立できるようにしたい」と目標を述べている。
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