積層造形に手応えをつかむDMG森精機、2025年には500億円の売上高目指すJIMTOF2018

DMG森精機は「JIMTOF2018」において、金属積層造形モデルでパウダーノズル方式とパウダーベッド方式の2機種を紹介。航空機業界や金型修理などの領域で着実に成長を重ねており「2025年には500億円の売上高を目指す」(DMG森精機 取締役社長 森雅彦氏)としている。

» 2018年11月06日 06時00分 公開
[三島一孝MONOist]

 DMG森精機は「第29回日本国際工作機械見本市(JIMTOF2018)」(2018年11月1〜6日、東京ビッグサイト)において、金属積層造形モデルでパウダーノズル方式とパウダーベッド方式の2機種を紹介。航空機業界や金型修理などの領域で着実に成長を重ねており「2025年には500億円の売上高を目指す」(DMG森精機 取締役社長 森雅彦氏)としている。

日本初出展のパウダーベッド方式金属積層造形モデル

 DMG森精機では金属積層造形技術への取り組みを強化。JIMTOF2014では、5軸マシニングセンタとアディティブマニュファクチャリングを融合したパウダーノズル方式の「LASERTEC 65 3D」を披露し大きな注目を集めた※)

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 同社ではこれらのパウダーノズル方式に加えて、金属積層造形技術としては一般的なパウダーベッド方式もラインアップに加え、切削加工と積層造形を組み合わせた複合機の展開を強化してきた。JIMTOF2018では、パウダーノズル方式の「LASERTEC 65 3D hybrid」とともに、パウダーベッド方式の「LASERTEC 30 SLM 2nd Generation」を出展し実演を行った。「LASERTEC 30 SLM 2nd Generation」は国内初披露となる。

photo DMG森精機のパウダーベッド方式金属積層造形モデル「LASERTEC 30 SLM 2nd Generation」。日本初出展となった(クリックで拡大)

 「LASERTEC 30 SLM 2nd Generation」は、生産性や安全性、操作性、メンテナンス性などを改良したことが特徴。また、積層造形部品の前処理と後処理の情報を一括管理できるために、ミーリング加工済みのワークに支持機構を使わずに仕上げ加工を行う工程も可能となった。さらに、新開発したパウダーモジュールシステムを標準搭載し、フィルターを2つ搭載できることで、一方のフィルターが詰まったとしても機械を稼働した状態でフィルターの交換をすることが可能になった。

photo 「LASERTEC 30 SLM 2nd Generation」の制御画面(クリックで拡大)

 積層造形機への取り組みについてDMG森精機 取締役社長 森雅彦氏は「航空機部品、鍛造品の修理、金型の修理、エンジンの修理などで着実に広がっている」と手応えについて語る。さらに積層造形機の売上高については「2018年で50〜60億円で、2019年には100億円に拡大する見込みだ。2025年には500億円まで伸びるだろう」と述べている。

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