製造業に特化したクラウド型データベースサービスを3社で共同開発:製造ITニュース
FAプロダクツ、MODE、神戸デジタル・ラボの3社は、製造業に特化したクラウドデータベースサービス「FA Cloud」を開発した。データ収集システムなどを導入しやすいパッケージにし、セキュリティ対策にも優れる。処理性能はRDB比最大約2000倍だ。
FAプロダクツ、MODE、神戸デジタル・ラボの3社は2018年7月3日、製造業特化型のクラウドサービス「FA Cloud」を共同開発したと発表した。同年9月下旬より提供を開始する。
FA Cloudは、品質データや工程データなど、製造業で発生する大量のデータを扱えるデータベースサービスだ。能力強化やセキュリティ対策がしやすいクラウド型で提供するため、自社サーバ型と比べて、導入初期のコストや検討工数を削減できる。
同サービスは、スマートファクトリー化プロジェクトを数多く手掛けてきたFAプロダクツの経験をベースに開発。クラウドサービスの他、多くのPLCや産業機器に対応した製造現場向けのデータ収集システム、携帯回線を活用した通信環境などが導入しやすいパッケージになっている。現場や本社などの役割に応じて、可視化ツールや分析ツールも提供可能だ。
MODEの高速時系列データベース技術により、リレーショナルデータベース(RDB)と比べて最大約2000倍の高速処理性能を誇る。トレーサビリティーデータや品質管理データなど、製造業で扱う膨大なデータから、必要なデータを高速に抽出・解析する。
各種ツールやセキュリティ対策の開発は、セキュリティソリューションで実績を持つ神戸デジタル・ラボが担当した。稼働監視ツールなども順次開発し、今後はAPIの提供による主要クラウドサービスとの接続も予定している。
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