トモシンセシス機能搭載のマンモグラフィを発売、立体的な診断が可能に医療機器ニュース

キヤノンメディカルシステムズは、トモシンセシス対応マンモグラフィ「Pe・ru・ru LaPlus」の販売を開始した。従来機のデザインを踏襲しつつ、立体的な診断が可能なトモシンセシス機能を搭載する。

» 2018年04月19日 15時00分 公開
[MONOist]

 キヤノンメディカルシステムズは2018年4月3日、トモシンセシス対応マンモグラフィ「Pe・ru・ru LaPlus(ペルル ラプラス)」を発売した。2008年に発売した「Pe・ru・ru Digital」の使いやすさやデザインを踏襲しつつ、立体的な診断が可能なトモシンセシス機能を搭載する。

 Pe・ru・ru LaPlusは、コンパクトな撮影台により、乳房を挟むポジショニングのしやすさを保ちながらトモシンセシスに対応している。特にMLO(内外斜位方向)撮影時の腋下欠損部分が少なく、無理なく適切に大胸筋が描出できる。

 従来機にも搭載されているフラット形状アームレストに加え、撮影台側面を受診者の腕の形に合わせて曲面形状化し、MLO撮影時の受診者の安定感が向上した。フェースガードは、受診者が安心して顔を預けることできるようCアーム内側に固定。2D撮影時とトモシンセシス撮影時に、フェースガードを取り換える必要がない。

 トモシンセシス撮影角度は±7.5度。X線のFPD検出器への斜入を抑え、画像のボケや被ばくを低減する。また、被ばくに影響を与える低エネルギー領域と、コントラスト低下を引き起こす高エネルギー領域を適切にカットするWターゲットとAgフィルターの採用により、トモシンセシス撮影に効果的なエネルギー領域を抽出する。

 画像は、トモシンセシス撮影時も2D撮影と同じピクセルサイズ(85μm)で収集する(ノンビニング方式)ため、複数の画素を1つの大きな画素として収集する方法(ビニング方式)に比べて分解能の高い断層像が得られる。再構成方式には、同社独自の再構成技術と画像処理技術による逐次近似法を採用。高画質と低被ばくを両立している。

photo トモシンセシス対応マンモグラフィ「Pe・ru・ru LaPlus」(クリックで拡大) 出典:キヤノンメディカルシステムズ

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