マツダとトヨタ自動車は、2017年8月に発表していた米国の合弁新工場をアラバマ州ハンツビルに建設する。両社折半で総額16億米ドルを投資し、2021年に稼働を始める計画。生産能力は年産30万台で、マツダが北米市場に新導入するクロスオーバーモデルとトヨタの「カローラ」を15万台ずつ生産する。新工場では約4000人を雇用する計画だ。
マツダとトヨタ自動車は2018年1月10日(現地時間)、2017年8月に発表していた米国の合弁新工場をアラバマ州ハンツビル(Huntsville)に建設すると発表した。両社折半で総額16億米ドル(約1787億円)を投資し、2021年に稼働を始める計画。生産能力は年産30万台で、マツダが北米市場に新導入するクロスオーバーモデルとトヨタの「カローラ」を15万台ずつ生産する。新工場では約4000人を雇用する計画だ。
新工場を統括する合弁会社の資本金、経営陣などの詳細については、各国の独禁法当局の許認可などを取得後に公表する予定。米国当局への申請時の社名は「Mazda Toyota Manufacturing Inc.」としているが、正式社名は認可取得後に決定するという。
マツダは2012年8月まで、フォード(Ford Motor)との合弁工場により米国内生産を行っていたが、現在は米国内では生産してない。現時点では、日本国内やメキシコの工場で生産した車両を米国内に輸出している。新工場が稼働すれば約9年ぶりに米国内に生産拠点を構えることになる。
トヨタ自動車にとって新工場は米国内での11カ所目の生産拠点となる。新工場を建設するアラバマ州ハンツビルの市内には、トヨタ自動車が15年以上エンジンを生産してきたアラバマ工場(Toyota Motor Manufacturing, Alabama, Inc.)がある。同工場は、新工場の敷地から20kmの距離と近傍にある。
両社がアラバマ州内で行った会見には、マツダ 社長兼CEOの小飼雅道氏、トヨタ 社長の豊田章男氏が登壇した。
小飼氏は「新工場が稼働する2021年は、マツダにとって創立101年目、米国で販売を始めて51年目となる記念すべき年だ。その節目となる年に、マツダは、念願である米国で工場を立ち上げ、米国に根付いて生産、販売を本格化させ、さらなる成長につなげるとともに、アラバマ州、ハンツビル市や米国の経済に貢献したい」と語る。
豊田氏は「新工場を迎えていただくハンツビル市や周辺のコミュニティーの皆さまとともに、新工場を育て上げ、将来に向けた種まきを行っていきたい。ともに取り組むことで『米国のモノづくり』の新たなサクセスストーリーとなることを確信している」と述べている。
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