九州工業大学・柴田研究室は、着衣介助ロボットの研究を進めている。「服を着る」ことは日常生活において欠かせない動作であるが、高齢者や障害者で肩が上がらず、支援が必要となるケースもある。ブースでは、双腕型のロボットを使い、着衣介助を行う様子のデモが行われていた。
しかし衣服は伸縮性が高いなどの理由により、数理モデル化が困難という問題があった。そこで、同研究室ではロボットに介助の動きを教示。機械学習でその特徴を学習させたという。現状では、事前に人間が衣服をつかませる必要があるが、今後、ロボットが自分でつかめるようにしたいとのこと。
東京大学・石川渡辺研究室の「ACHIRES」は、高速な2足“走行”が可能なロボットシステムだ。以前話題になった、必ず勝つじゃんけんロボットでも使われていた高速ビジョンの技術を活用。一般的なZMP制御は使わず、横側に置いた高速ビジョンの映像から、転倒を回避する動作を行い、より深い前傾姿勢を取れるようになった。
金沢工業大学・中沢研究室のブースで面白かったのが「自動目薬ロボット」。これは、画像認識で目の位置を検出し、モーターで目薬ユニットを移動、目の真上から目薬を滴下してくれるというものだ。音声インタフェースも備えており、左目か右目か指示を出すことが可能となっている。
PCの作業で目が疲れたとき、上を向いて命令するだけで目薬をさすことができる。ネタのようなアイデアだが、案外便利そうだし、何よりこういう面白い発想は大事にしたい。筆者も最近、疲れ目がひどく、よく蒸しタオルで目を暖めているので、次は蒸しタオルバージョンもぜひお願いしたい。
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