少子高齢化が進む中、ロボットは農業分野でも活用が期待されている。パナソニックは今回、「トマト収穫ロボット」を出展。ToF(Time of Flight)カメラでトマトの色と形と位置を検出し、熟した赤いトマトだけを収穫することが可能というものだ。
新型ではソフトウェアやアームなどを改良し、従来比で3倍早く収穫することが可能になった。それでも1個あたり4〜5秒かかっており、人間の方が圧倒的に早いものの、ロボットであれば、1日24時間連続稼働も可能というメリットがある。
デモでは収穫に失敗するシーンも多く見られ、実用化にはまだ時間がかかりそうな印象だったが、既に実際の農場で実証実験を行っており、2年後の製品化を目指しているそうだ。価格は未定なものの、現状の人件費などを考慮すると、500万円程度に抑えられれば需要はあると見ているとのこと。
ヴイストンは、新型の2足歩行ロボット「Robovie-Z」を初披露。これまでの「Robovie-X」以来、久しぶりの新型となるが、Linuxが動く高性能なCPUボードになり、さらに自由度は17軸から20軸へと強化された。それでいて軽量化も図られ、重さは1kg程度に抑えられているという。価格は未定。2018年の早い段階での発売を目指し、現在開発中だ。
VRにも対応しており、ブースのデモでは、ヘッドマウントディスプレイを使って操縦する様子が披露された。LinuxボードということでROSとの親和性は高く、研究用途にも向いていそうだ。
NTT東日本は、開発中のコミュニケーションロボット(名称は無し)を出展していた。これはSpeecys春日知昭氏とbloomakeLab吉村浩一氏と共同開発した2足歩行ロボットで、21軸の自由度を搭載。超音波センサー、赤外線センサー、温湿度計などを内蔵する他、NTTらしく、電話をかけることも可能だ。発売は未定。
NTTのロボット連携制御技術「R-env:連舞」を使えば、異なるメーカーのロボットによる協調動作が可能。既に幾つかのロボットが対応しているが、新型の2足歩行ロボットには、ダンスなど表現力の高さが期待されているそうだ。モーションは、「MikuMikuDance(MMD)」で作成することが可能だという。
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