徐々に実績が拡大する中で、NECではさらにDX関連の導入を強化していく方針である。同社はAI技術群として「NEC the WISE」を展開し技術力での差別化を推進。「基本的にはナンバーワンやオンリーワンの技術群をそろえていることが特徴だ」と榎本氏は自信を見せる。
NECではこれらを強みとする一方で「DXを実現するには、アプリケーション、プラットフォーム、パートナーエコシステム、人材という4つのポイントが重要である」と榎本氏は述べている。アプリケーションとしては新たに「集客施設価値向上」と「鉄道オペレーション&メンテナンス」などを新たに追加した他、プラットフォームとしては異種混合学習技術を組み込んだ分析基盤「NEC Advanced Analytics Cloud with 異種混合学習」と映像分析に関する機能を統合した「映像分析基盤」を新たにリリースする。
さらに、パートナーエコシステムとしては「AI・IoTビジネス共創コミュニティ」を準備し、現在210社のパートナーと共創をスタートさせているという。人材については、DXを支える専門部隊を2019年3月期(2018年度)中に1000人に拡充。さらにこれらのメンバーも含め2017年度中にNEC内で約1万7000人に教育・育成プログラムを実施するという。
榎本氏は「DXはまさに産業革命のようなもので一時的なものではなくずっと続く終わりの見えない『ジャーニー』のようなもの。これはNECを含むICT業界にとっては圧倒的な追い風であり、上手に受け止めて成長していきたい」と抱負を述べている。
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