機械学習、5G、IoT、EV化、ムーアの法則の終焉、技術者が向き合うべき5つの課題組み込み開発ニュース(2/2 ページ)

» 2017年10月27日 08時00分 公開
[三島一孝MONOist]
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モノ(IoTデバイス)を適切に管理するための3つの要素

 産業用IoTの活用が広がりを見せる中、モノを適切に管理することが可能となる。それにより、稼働率向上やパフォーマンス向上、新たなインサイト(洞察)の取得、エッジコントロール、設備の故障予測などの価値を得られる。しかし、一方で、システム数の急増や、更新の必要性、大量のデータ処理、などの課題が生まれる。

 これに対し、「リモートシステム管理」や「ソフトウェアの構成管理」「データ管理」の3つの要素が重要になるとし、「プラットフォームとエコシステムで対応していくことが必要になる」とナショナルインスツルメンツは主張する。

photo 新たなテスト技術(クリックで拡大)出典:日本ナショナルインスツルメンツ

自動車の電動化

 世界各国の政府が相次いで内燃機関を排除する措置を発表するなど、自動車は急速に電動化への動きが加速している。しかし、自動車の電動化は、従来の「走る」「曲がる」「止まる」などのクルマの役割だけでなく、電力供給源としての役割も担うことになる。これらの「つながるクルマ化」が進む中でテストでも新たな手法が必要になり、HILなどのリアルタイムシミュレーションテストが注目を集めている。

photo 新たなテスト技術(クリックで拡大)出典:日本ナショナルインスツルメンツ

機械学習がもたらすイノベーション

 IoTなどにより、データ量が大きく拡大し、ビッグアナログデータの蓄積が進む中、データをどう処理し、活用するのかが大きな課題となっている。機械学習などの人工知能(AI)関連技術の活用により、これらのデータを有効活用することが可能となる。ナショナルインスツルメンツでは、計測業界の機械学習の適用先として設備の予知保全やエンジニアリング検証、製造テストなどの領域を示し、さらに「機械学習の最初のステップとして計測領域が最適だ」と主張している。

photo 新たなテスト技術(クリックで拡大)出典:日本ナショナルインスツルメンツ

 日本ナショナルインスツルメンツ APAC担当マーケティングディレクタの池田亮太氏は「ナショナルインスツルメンツでは創業時から『エンジニアはどうやって高速で効率的に業務をこなすべきか』をテーマと位置付け、計測ソリューションを提供してきた。その中でいかにソフトウェアをベースとしたシステム作りができるかを重視し、ソフトウェアベースのテストシステムなどを用意してきた。製品のコネクテッド化が進み、複合化していく中で、より製品開発の複雑性が増している。その中ではオープン性がもたらすエコシステムが重要となる。そしてそれを実現するのがプラットフォームだ」と同社の強みについて語っている。

photo プラットフォームベースのアプローチ(クリックで拡大)出典:日本ナショナルインスツルメンツ
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