日本ナショナルインスツルメンツは都内でユーザーイベントを開催し、新たに技術者が向き合うべき5つの技術トレンド「NI Trend Watch 2018」を発表した。
日本ナショナルインスツルメンツは2017年10月25日、都内でユーザーイベント「NIDays 2017」を開催し、技術者が向き合うべき技術トレンド「NI Trend Watch 2018」を発表した。
「NI Trend Watch 2018」で発表されたポイントが以下の5つだ。
掘り下げてみていこう。
次世代通信技術である「5G」は、2020年のサービスインに向けて、現在標準化などが進められている段階である。「5G」はさらに高速大容量の通信を行えるとともに、IoT(モノのインターネット)などの小規模でリアルタイム性などが要求される領域にも活用できることが特徴だとされている。現在は5Gに関連する半導体デバイスの開発が進められているフェーズで、今後端末などの開発が進む。
5G実現のカギとなる主要技術として「大規模MIMO」「ミリ波伝送」「Multi Radio Access Technologies(RAT)」「高度なネットワークアーキテクチャ」の4つがある。特に、省電力などに貢献するためのミリ波伝送技術ではビームフォーミング技術などの難易度が非常に高くなる。
これらを実現するためにはテスト環境も高度なアーキテクチャが必要だというのがナショナルインスツルメンツの主張である。
ムーアの法則は、集積回路のトランジスタ数が約2年ごとに2倍になるという法則で、半導体の微細化が指数関数的に進むことを示したものだ。しかし、ここ数年は微細化については技術的な限界が見えつつある。
そこで、同様のトランジスタ数の増加を目指して、マルチコアプロセッシングなどの技術が発展してきた。さらに3次元化(積層化)などにより、増加を維持する動きも見えている。これらはハードウェア的な複雑さを高めるものでテスト環境としても新たなものが必要になる。
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